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第258話🦇偶発的遭遇 ページ19

*ミラ side*

“ピコ”と名付けられた念子(ネコ)は、飼い主が見つかるまでの間、我々師団(バトラ)で保護することになった。

どうやらショッピ先輩に懐いたのは気のせいではないらしく、隙あらば彼の首元にもぐり込んだりするくらいには気に入っているようで。

ショッピ先輩も楽しそうやし、何よりやわ♪


「ピコの写真、だいぶ溜まってきたなぁ」

ある日の休日―――アタシはマジカルストリート内のベンチに座って、自分のス魔ホフォルダを眺めていた。

そこにはピコ専用フォルダができているくらい多くの写真があったが、その大半はショッピ先輩と一緒に写っているもので。

こんだけショッピ先輩に懐いとるなら、もう飼い主探さんでもええんやないかなぁ……なんてことを考えながら通りのほうに目をやると、見知った悪魔を見つけた。

「あれ……ショッピ先輩?」

ここから見える1つの店に入っていくショッピ先輩に気付き、アタシは慌てて追いかける。

この店……ペットショップやん。

まさか、先輩―――。

頭で仮説を考えつつ、アタシは迷わずその店の中へと入る。

店内を軽く見渡すと、ペット用エサ売り場の前で立ち止まっている彼を見つけた。

「ショッピ先輩!」

「! ミラさん……?」

声をかけると、ショッピ先輩は驚いたようにこちらを向いた。

「ビックリした……奇遇ですね」

「アタシ、休みの日は結構ここに入り浸ってるんですよ〜! ところで先輩は……」

先輩の手に念子(ネコ)用のエサがあることを確認し、アタシは確信する。

「……ピコちゃんのために、買い物来たんですねぇ」

「まぁ、栄養失調とかになられても面倒なんで。……その顔、やめてください」

「え〜?w」

すっかり面倒見の良くなった彼にニマニマと笑っていると、やめろと指摘されてしまった。知ったこっちゃないけど。←

「まぁでも、そーいうことならアタシも見てってええですか? ペットショップとか入るの初めてなんで!」

「……どうせ、ダメだって言っても付きまとうんでしょ?」

「あはっ、よくわかってますねぇ!」

ニッコリと笑って応えると、ショッピ先輩は呆れつつもふっと微笑んだ。

第259話🦇先輩、意外な一面→←第257話🦇暴走主人馬鹿



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作者名:空文 晴霧 | 作成日時:2022年8月22日 9時

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