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第240話🦇落ち込み終了!!! ページ49

*ロボロ side*

アスレチック師団(バトラ)を退団してしまった俺は、すぐさま次の師団(バトラ)を探そうとした。

しかし、なぜかその気になれなくて。

いや……理由はわかっていた。

「……せっかく、ミラさんに手伝ってもらったのにな」

俺が入団できた時、自分のことのように喜んでくれた彼女に申し訳なくて……すっかり気分が沈んでしまっていたのだ。

誰も居ない中庭に座り込み、開いた手帳をただ見つめることしかできず深々と溜め息をつく。―――その時だった。


「ロボロくん見ーっけ」


聞き覚えのあるその声にドキリとして振り向くと、そこにはミラさんが居た。

「あ……」

「ラッダァ先生から聞いたで。また合わんかったんやねぇ」

俺の隣に腰を下ろして笑いかけてくる彼女から、俺は顔を背ける。

「……ごめん。せっかく手伝ってもろたのに……」

「なーに? もしかして落ち込んではるの?」

俺のほうを見つめ、ミラさんはケラケラと笑う。

「そんな暇あるんなら、さっさと次の師団(バトラ)探し行ったら? んで、自分にピッタリの師団(バトラ)で思いっきり楽しみや!……そうすればきっと、ラッダァ先生も安心してくれるはずやで」

「……!」

そうだ……俺は、ミラさんだけでなくラッダァ先生にも迷惑をかけてしまった。

その(つぐな)いとして俺ができることは、一刻も早く自分に合う師団(バトラ)を見つけること……うん、そうやな!

気合いを入れるためバシッ!!と自分の顔を両手で叩き、勢いよく立ち上がる。

「よっしゃあ!!! やったるで!!!!」

「声デッカ……ww けど、その意気やで」

調子を取り戻した俺を見て満足そうに笑い、ミラさんも腰を上げる。

「乗りかかった船やし、アタシも最後まで付き合ったるわ!」

「ッ!……ありがとうな、ミラ!!」

勢いあまってつい呼び捨てで呼んでしまったが、彼女はむしろ嬉しそうにふはっと吹き出した。

「お礼を言うんは、合う師団(バトラ)をちゃんと見つけてからやで」

「そ、そうやったな……」

照れくさくなりつつ、俺は次の標的師団(バトラ)へと足を向けるのだった。

●あとがき●→←第239話🦇入団、その後



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わらび - レッツゴー怪奇団・・・? (2023年1月30日 15時) (レス) @page11 id: f5229e680c (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - ルリさん» ありがとうございます! 引き続き、ぜひぜひ楽しんでください(*´∀`*) (2022年8月16日 15時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
ルリ - 続編おめでとうございます!これからも読ませていただきます! (2022年8月16日 14時) (レス) @page29 id: ff4aa6de6f (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - ぺぺさん» ありがとうございます!! いかにオリ主ちゃんと原作ストーリーを上手く絡めるか、めちゃくちゃ悩んでひねり出してるのでそう言っていただけてすごく嬉しいです(*´∀`*) (2022年8月8日 23時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
ぺぺ - 続編おめでとうございます!!いつも話の作り方上手ですごいです…✨️これからも楽しみにしてます!応援してます!! (2022年8月8日 21時) (レス) @page2 id: c8549fa0cb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:空文 晴霧 | 作成日時:2022年8月8日 18時

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