百五十四話 ページ5
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『…はぁ。』
国王からもらった一週間のうち、既に5日がたってしまっていた。
毎日時間が許す限り、町中を探しているのに。
既にこの国を出て行ってしまっているのだろうか？
だとすれば、もう手のうちようがない。
この国にいると望みをかけて探すことしか今の私達には出来ないんだ。
気持ちが焦り、もう夜更けだというのに寝付くことが出来ない。
借りている部屋の窓を開け、夜風に当たって頭を冷やす。
『どうしたらいいんだろう…』
悔しくて、仕方なくて涙が出てくる。
泣いたって何も変わらないのに。
弱い自分が嫌いになりそうだ。
「泣かないで、お姫様。」
『…っ、
テヒョン！？』
頭上から降ってきた声に、驚いて伏せていた頭を上げると、窓枠をはさんだ目の前で、テヒョンがいたずらっぽく笑っていた。
『あなた、こんな時間に何してるのよ！』
TH「ひひ。急にお姫様に会いたくなって。」
『だったら普通に扉から来てよ。』
TH「そしたら衛兵に見つかってめんどくさいでしょ？こっちからなら見つかりにくいもん。」
『確かに、そうかもしれないけど。』
一歩間違えたら侵入者と勘違いされて射られても文句言えないわよ。
『何か用だった？』
TH「んー、用はないよ。
ただ、今日は月が綺麗だったから…
お姫様と一緒に見たくなって。」
『月？』
顔をあげた彼につられて空を見上げると、確かに今夜は満月で、周りの星達がかすむくらい光り輝いていた。
『確かに綺麗ね。』
そう言って笑うと、テヒョンは窓枠に肘をつき、じっと私の顔を見つめる。
『テヒョン？』
TH「あんまり寝てない？」
『そんなことないよ。』
TH「本当に？」
そっと、その大きな手で頬に触れられ、思わず一歩後ろに下がりそうになる。
だけど、心配そうに私を見つめる彼の瞳から逃れられず、結局その場から一歩も動くことが出来ない。
TH「お姫様は、いつも何かを背負っているね。」
『…え？』
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d2y - 色々な作品を物色し見てはこの作品に戻り、、を繰り返し４周しました！とてもとても素敵な作品で、大好きです！もちろんbtsは最高ですが彼ら抜きでも良いと感じられる物語でした。ミロ様、いつも楽しい時間をありがとうございます！これからもずっと応援してます！ (1月11日 12時) (
レス) @page50 id: 9d014a95bc (このIDを非表示/違反報告)
はんだごて - 少し間を空けて２周しましたが、何度でも読みたい作品でした！！本当にお金出して見たくてせめてWiFi切りました！！！形に残してほしいほど貴方には才能があると思います。とても素敵な作品をありがとうございます！ずっとずっと応援してます無理なさらずご自愛ください (2022年9月15日 12時) (レス) @page50 id: 95ed82d62c (このIDを非表示/違反報告)
ソヨン - もう大好き過ぎます(；ω；)今回もたっぷり泣かせてもらいました！ (2022年4月13日 16時) (レス) @page50 id: bd4a77815f (このIDを非表示/違反報告)
あられ - めっちゃ泣いた。ありがとう。 (2022年2月20日 18時) (レス) @page50 id: 99b69b2f94 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃもち - ジミンちゃんが切なすぎます。。。。涙が。。。。素敵なお話でした👏🏻💫 (2021年12月24日 16時) (レス) @page50 id: 2a9c6ecc5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミロ
| 作成日時：2019年8月17日 22時
