百七十五話【TH】 ページ26
扉から外を見て誰が来たか確認すると、急いで干し草の中へ入り込んでいくA。
それから少しとしないうちに、勢いよく扉が開けられた。
入ってきたのは、同じ年ごろの3人の男の子たち。みんなそれぞれ身なりが良くて、一目で貴族の人間だということがわかる。
そのうちの一人が、俺を見つけるとゆっくりと近づき、品定めをするように無遠慮に上から下まで見て、それから馬鹿にしたように軽く笑う。
「おい。お前が馬番のテヒョンとか言うやつか？」
「…そうだけど。」
「私はハン家のスンヒ。
えらく城内で噂になっているから見に来てみたが、小汚いただの馬番じゃないか。」
スンヒがそう言うと、取り巻きの子たちも彼に合わせるようにしてゲラゲラと笑う。
ああ、
やっぱりどこにいたって身分というものは付きまとう。
俺の城にもこういう奴らはたくさんいた。
「…、痛っ、」
SH「お前、あんまり調子に乗るなよ。」
いきなり思い切り髪をつかまれ、そのまま壁に押し付けられる。
SH「たかが馬番ふぜいが…、」
俺を蔑んだような瞳で見るスンヒに、自分の城にいたころに感じていた真っ暗な感情が押し寄せてくる。
ほんとにくだらない。
どうして、こんな…、
『ハン家のスンヒ。
テヒョンからその手を離しなさい。』
SH「！？」
突然、凛と響いた声に、その場にいた全員が振り返る。
『それ以上、私の友達を侮辱したら許さないから。』
SH「な…！？
どうしてあなたがこんな所に！？」
Aを見た途端、顔を真っ青にしたスンヒが慌てて俺から手を離す。
それを見て、彼女は俺を庇うように前に立つと、狼狽えるスンヒに対峙する。
『調子に乗ってるのはどっち。
今度テヒョンに何かしたら、ひっぱたいてやるから。』
SH「ひ、ひっぱ？」
『わかったら、さっさと行って。』
自分の言われたことが理解できないのか、口を開けたままその場に立ち尽くすスンヒを見て、いらだったAが彼に一歩近づくと、ハッとして慌てて走り去っていった。
「あはっ」
『…テヒョン？』
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d2y - 色々な作品を物色し見てはこの作品に戻り、、を繰り返し４周しました！とてもとても素敵な作品で、大好きです！もちろんbtsは最高ですが彼ら抜きでも良いと感じられる物語でした。ミロ様、いつも楽しい時間をありがとうございます！これからもずっと応援してます！ (1月11日 12時) (
レス) @page50 id: 9d014a95bc (このIDを非表示/違反報告)
はんだごて - 少し間を空けて２周しましたが、何度でも読みたい作品でした！！本当にお金出して見たくてせめてWiFi切りました！！！形に残してほしいほど貴方には才能があると思います。とても素敵な作品をありがとうございます！ずっとずっと応援してます無理なさらずご自愛ください (2022年9月15日 12時) (レス) @page50 id: 95ed82d62c (このIDを非表示/違反報告)
ソヨン - もう大好き過ぎます(；ω；)今回もたっぷり泣かせてもらいました！ (2022年4月13日 16時) (レス) @page50 id: bd4a77815f (このIDを非表示/違反報告)
あられ - めっちゃ泣いた。ありがとう。 (2022年2月20日 18時) (レス) @page50 id: 99b69b2f94 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃもち - ジミンちゃんが切なすぎます。。。。涙が。。。。素敵なお話でした👏🏻💫 (2021年12月24日 16時) (レス) @page50 id: 2a9c6ecc5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミロ
| 作成日時：2019年8月17日 22時
