紅一点干物女の憂鬱 ２

結婚するなら ページ39

どこからともなく湧いて出てきたジニオッパが私の代わりに答える。

　
JN「ちなみにAはうちのメンバーの中で結婚するなら誰がいい？」
『ジニオッパ』
JN「え？」
『ジニオッパ』
JN「…本気？」

　
まじかお前…みたいな顔で眉をひそめるオッパにちょっと笑う。

　
『私一緒に生活するならオッパみたいに静かな人がいいんです』
JN「嬉しいけどその理由外では言わないでね、俺のキャラ的にあれだから」
JK「恨めしい。僕だって結構暗いのに」
TH「根暗と物静かは意味合い違うよね〜」

　
同じくどこからか降って出てきたテテオッパが、神妙な面持ちで知ったふうな口をきいてジョングクに締め上げられるのを見ながら、うるさくなってきたなとリビングを脱出する。

掃除も終わったし、ゲームしよ。





　








　









それから数時間後、水を飲みにキッチンに向かう途中で見た先程ピカピカにしたはずのリビングの変わり果てた姿に腰を抜かしそうになった。

　
『きっっっっっったね！』

　
床には脱ぎ散らかした靴下。テーブルの上には何かドロっとしたものがこびりついた食器。綺麗に整えておいたクッション類は全部ソファーから落っこちていて、定位置から姿を消したリモコンを探して机の下を覗くとそこにはお花の形したみかんの皮が咲いていた。

犯人はジミンオッパ、ナムオッパナムオッパナムオッパ、テテオッパに違いない。
見てしまったら最後、片付けずにはいられなくて発狂しそうになりながらドタバタと整頓する。

　
JM「あれ。ねーこの辺に俺の靴下なかった？」
『燃やしました』


お昼寝をしていたのか、ぽやぽやと眠そうなジミンオッパがソファーにどてっと横たわる。

　
JM「かたしてくれたの？どもども」
『脱いだら洗濯かごに入れる！猿でもやれますよ』
JM「何カリカリしてんの？あれの日？」
『言葉に気をつけな』
JM「お前もな」

　
ぐぬぬ。この態度！ゆるせーん！


NJ「ジミン、A、ちょうど良かった。これから、」
『ナムオッパ！もーナムオッパはナムオッパなんだから！』
NJ「ん？」
　

きょとんと首をかしげるオッパに喉元まで上がってきていた文句がぽしゃんと消えてなくなる。

　

JM「お前、注意する人間選ぶなよ」
『うるさーい！ナムオッパは言っても無駄だからいいんです！』
NJ「遠回りして刺さったけどね」


　
ちゃんと綺麗にするねとガクンと項垂れながらバキッとリモコンを踏み壊したオッパに泣きそうになった。

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