放課後の時間に VI【イナイレ 】

202話 ページ6

オフサイドトラップとか不動やるな〜!

木暮が蹴ったボールを不動が受け取ると一気に走り抜ける

｢通すな！飛鷹!｣

｢お、おす…!｣

ぎこちなく返事した飛鷹が不動にむかって走り出すも、やまなりのシュートが前に出てしまった円堂の頭上を通過して空っぽのゴールへ

｢綱海、助かったぜ!｣

綱海のファインプレーによって失点は免れた

この素晴らしい反射神経を見習いたい

そして2人のフォローに無愛想に返事をした飛鷹が櫛を取り出して自慢のリーゼントを整える

女子力

経験のない彼に疑問の声が上がるも、まぁ響木監督が選んだ人って事は、何かを見いだしたってことだよね


｢爆熱ストームｯ!｣

｢正義の鉄拳G2!｣

2人の勝負は豪炎寺の勝利で、同点に持ち込まれるも、悔しくない。皆が強くなっていることに驚きと嬉しさが勝っている

私もこれは負けられないね〜

｢ワイバーンクラッシュV2!｣

ヒロトのようにギリギリを狙ったシュートに手は届かず、追加点を入れた染岡に歓声が起こる

｢クイックドロー!｣

走る闇野にマックスが必殺技で奪い去る

FWである吹雪か染岡と迷って、染岡にパスを送るも、風のように目金弟がかっ攫う

攻守は反対になり、虎丸の前に土方が出ると、ボールを見当違いな所に蹴って、彼の前を抜ける

ボールは回転の力で虎丸の足元へ帰還し、再び走る

｢豪炎寺さん!｣

｢いけ虎丸!｣

幼さが抜けない声で叫び、ゴール前まで走るとキュっと方向を変えて闇野にバックパスをした

いまのは明らかなシュートチャンスだった

自分の攻撃チャンスをわざわざ殺して味方にパスを繋げる場面ではない

これには闇野本人も戸惑い、とトラップしたボールを見ると、前半が終了した

平然とした顔でベンチへ戻る虎丸に、シュートの後押しをした豪炎寺も厳しい顔をしている



今は気にしない方がいい。後半はヒロトに代わって私の番だ

｢ナイスコースだったよ〜!｣

｢ありがとう。後半、頑張ってね｣

これはにっこりと笑ってエールを送ってくれるヒロトに応えないと

驚かされてばかりじゃいられない。私だって皆を驚かせてやる〜

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