217話 ページ21
「虎ノ屋…」
「ここに虎丸が?」
「はい!確かに入っていきました!」
立派な看板には白で店の名前が書かれていて、目の前で立ちつくしているとこれまた可愛いポニーテールのお姉さんが歩いてくる
「何か御用かしら?」
どうやらお店の人らしい
「何騒いでんだよ乃々美ねーちゃん。俺今から出前に」
バッチリ目が合った
「キャプテン…豪炎寺さん、Aさんまで…」
「虎丸が、この店を一人で切り盛り!?」
「えぇ…仕込みから買い出し、出前まで頑張ってくれて…」
「お弁当屋の乃々美ちゃんが手伝ってくれるから助かってるんですけどねぇ」
出前に行ってる間、店に誰も居なかったら困るもんね
それにしても、ちょっと、虎丸君ーッ!?
「ただいまー!、ダメじゃないか!店はまだ忙しくないんだから!」
「悪いね、虎丸」
椅子に座るお母様を見て慌てて駆け寄る虎丸君
いい子…ッ!!
「虎丸!」
「ッはい!?」
「なんでこんな大事なことを黙っていたんだッ!」
「それは…」
「よし、出前だな!?」
傍においてあった注文の品の入った入れ物を取り、カランと軽いベルを鳴らして外へ出ていった円堂
そして足音がすると思えばドアから顔を覗かせ一声
「で、どこへ行けばいいんだっけ…」
「やるか!」
「先輩、私達も!」
ホールは乃々美さんと女子マネの皆が担当することになり、私は円堂と豪炎寺と一緒に出前を届ける虎ノ屋の足となる
最初はホールに引き込まれそうになるも、さすがにホールに5人は多いかなって思ったのと、これも自分の体力作りになると考え、出前のほうを希望した。
任されたお客さんの家に着き、インターホンを鳴らすと一人のお兄さんがでてきた
「虎ノ屋から、出前を届けに来ました」
ケースからお弁当を取り出して確認を行った後、お兄さんに見送られながら虎ノ屋まで走っていく
「今日は来て良かったね円堂君」
「あぁ!皆も今日はありがとな!」
虎ノ屋を後にして皆で帰路につく。こうやって大人数で帰ることなんてないから夜なのに嬉しくてムズムズしてくる
「私、スタミナ作りがてら先に戻ってるねッ!」
「あ、ちょ、A!?」
円堂の驚く声を振りほどいて宿舎までの道を一定の、少し早いペースで走る
走っていると後ろからこう、足音が聞こえて振り返ると豪炎寺が私を追いかけているのが見えた
「A!」
「いやああ怖い!」
追いつかれないように脚を動かせばもはや全力疾走の域
当然ながら途中で捕まった
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染岡さんの愉快な仲間たち(プロフ) - 調味料さん» ごめんなさい、勘違いだったらごめんなさい。210話の事件から地面になってます (2020年7月5日 12時) (レス) id: 972de952e4 (このIDを非表示/違反報告)
調味料(プロフ) - ありがとうございます!主ちゃんの実力はこういった努力の賜物が多いですね。これからも頑張ります! (2020年4月1日 16時) (レス) id: 6e1f936d79 (このIDを非表示/違反報告)
きらら(プロフ) - 続編おめでとうございます!お話がとっても好きで何時も見させてもらっています!これからも体調などに気を付けて自分のペースで更新頑張ってください!応援してます!…冬花ちゃんに惚けたり通学中に頑張ったりするとか主ちゃん可愛いかよ() (2020年3月31日 22時) (レス) id: 36a6836253 (このIDを非表示/違反報告)
調味料(プロフ) - 豪炎寺修也推しさん» ありがとうございます!!頑張ります!! (2020年3月30日 0時) (レス) id: 6e1f936d79 (このIDを非表示/違反報告)
豪炎寺修也推し - 続編おめでとうございます!エイリア学園編おもしろかったです!FFI編も楽しみにしています!これからも更新頑張って下さい! (2020年3月28日 20時) (レス) id: e2e58e1092 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:調味料 | 作成日時:2020年3月28日 18時