放課後の時間に VI【イナイレ 】

216話 ページ20

｢俺たちとかっ飛ばそうぜ?こいつでよ｣

なんか痛々しいバイクっぽいのがあるけどそれ自転車だよね。かっ飛ばすもなにも、2人乗りもそもそもダメだったような…

｢急いでるんだ。行こうぜ皆｣

冷静円堂の後ろに続いて前を行く冬花ちゃんについて行く

「おっと」



うっわ!この色々と痛々しい奴手首掴んできやがった!
さすがに初めましての鬼道さんでもこんな手荒な事はしなかったよ!?

しなかったよ?

しな…





してたわー…

もっとダメなことしてたわー…


あーでも冬花ちゃんも秋もこんな奴に手首掴まれなくてよかった!!結果的には私美少女2人を守った!!

「その手を離せ!」







めっちゃ惚れた


「痛い目見たくなかったら引っ込んでな!」




惚れたは語弊があるかもしれない。惚れ直したって言い替えた方がいいかも

｢痛い目…?見せてもらいたいもんだな｣

とりあえず拘束が緩くなったので無理矢理振りほどいて秋の後ろに隠れる

｢飛鷹さん!｣

｢お前ら何してる。チームの掟、忘れたのか?｣

｢オイオイオイ、あんたもうリーダーじゃないんだぜ?飛鷹さんよォ｣


ねー待って!?手首じんわり赤くなってるって!!


｢馬鹿野郎共がｯ!!｣

一人脳内会議をしていると飛鷹が蹴りで発生した強風で3人を返り討ちにしていた

流石というか、折角の強さなんだからフィールドで活かせられると更にいいよね

｢役に立たねぇ奴らだな｣

手をポッキンポッキン言わせて飛鷹にグーパンお見舞いしようとするチンピラの間に円堂が入った

｢止めろ!飛鷹は大事なチームメイトなんだ。殴りたいなら俺を殴れ｣

｢キャプテン!?｣

｢お前もだ飛鷹。どうしてもやりたいなら、俺が相手になってやる｣

｢萎えちまったぜ｣

そう呟いてイタ車ならぬイタ自転車にまたがるチンピラ

｢今日のところは帰りますよ。だけどこの借りは必ず返すぜ飛鷹サァン?｣


バイクならではのエンジンの爆発音は無く、自転車らしいタイヤの回る音が鳴る

そうやって仲間(?)達を置いて悠々と去っていくその後ろ姿はなんとも、結構ダサかった


｢手荒なことをしてすまなかった。なんでこんな真似をした｣

｢仕方なかったんです…｣

｢自分の敵になりそうな奴を大勢で潰すのが新リーダーのやり方なんです…｣


大勢って言う割には瞬殺されてたような…


｢昔のダチがとんだ御迷惑を…｣

飛鷹いい人…!

｢いや、全然、追い払ってくれてありがとう!｣

｢…｣

過去なんて過ぎた事だし、気にしすぎてもだよね。

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