松下村塾の悪ガキさん 弐 【銀魂】

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──────時が経って四年後。






｢ Aちゃーん！こっち手伝ってー！ ｣

｢ ちょい待ってやー！ ｣





ドタドタと忙しかった。私が目覚めてから四年が経って、戦への準備は着々と進んでいった。


そして今日、この日が銀時達の初陣の日なのだ。


みんなにとってこの五年間過ごしてきたこの土地ともお別れとなる。外が騒がしいからきっと銀時らはもう出ているのだろう。

私達救護班も急いで外へ出る。




｢ ごめん遅れてしもた！ ｣

｢ ったく外に出るだけで何分かかってやがんだ。これだから女の準備は遅ぇんだよな ｣

｢ え、この状況でそれ言うんか？？救護班なんやけど？？女の準備じゃないんやけど？？ ｣




開口一番に銀時がそう言った。今の彼は図体だけがでかくなっていって、天パは健在だった。白い装束を身にまとっていた。

ヅラも晋ちゃんも背丈は大きくなった。私がここに来る前まで喧嘩していたらしいから中身はさほど変わってないことが分かる。(失礼)



私もそれなりの格好をしているつもりだ。私が最初に目覚めたあの日、当然のように髪の毛はぼさぼさだった。自分で切ろうと思ったら手元が狂って横髪をジョキン、と切ってしまった。


折角だから違う髪型にしようかと思ったのに、結局姫カットになってしまった末路だ。




閑話休題。ともかくだ。先程も言ったが今日は初陣の日だ。あまりうかうかしていられないというのに目の前にいる三人はそこまで特に変わった様子はない。

それがちょっと安心する、やなんて、



それぞれが意気込んでる中私達救護班も拳を強く握り決意を固くした。







そう、決意を固くした……はず(・・)だった。






各々がどんな形であれ『将』となり、先生を助けるために、国を守るために戦った最初の戦。

それが、こんな…









❋❋❋









｢ 手ぇ空いた人こっち来てッ！！！ ｣




｢ 包帯こっち補充されてないよ！！ ｣






｢ ぅ……ううあ"あ"…ッ！ ｣

｢ Aさん！！こっちお願いします！ ｣

｢ 分かった。布持ってきて ｣

｢ はい！ ｣





指示を出して、目の前の負傷者に集中する。火傷のあとが酷く、右腕は折れてありえない角度に曲がっていた。


貰った布を使いながら必死に抑えていく。周りには血の匂いが充満していた。鼻が良くても悪くても分かるくらいだった。



これが、私の初陣だった。

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