幕府のボディーガードさん4【銀魂】

第175訓-■■■篇-二五 ご案内 ページ25

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「だからさぁ、さっさと連れ戻してきてほしいわけよ。将ちゃんなんてAの写真の前に高級菓子を置いてるしね〜」

「お参りか？」

「姫様なんて写真の前で手を合わせてるから」

「だからお参りかよ」



とっつぁんはさっきの不審船のリストの一番上を指さした。



「Aはおそらくここにいる」

「な、なんで分かるんだ？」








「………アイツにも家族がいるってことだろうよ」









ふぅ……と吸っていた煙草の煙を吐き出す。正直、とっつぁんが来なかったら、Aの捜索なんて途方に暮れていた。

実際乗り込むのは俺と総悟だけだ。

目的は拉致られたAを連れ出すだけであって大人数は連れてこなかった。そもそも仕事でもない私情に隊士たちを巻き込めねェ。


しかし……



「(チッ 総悟のやつ勝手に行きやがって……！)」



アイツはここに着くなりすぐに突っ走っていってしまった。いつもは“姐さん”と呼んでるはずが、総悟はAの名前を小さく呟き潜入していった。


それに何故だか異様に────



いや、と頭を振って邪念を払う。総悟はどうやって中に入ったか分からない。とりあえず俺は持ってきたサングラスをかけて………



「すいまっせーん。ちょっと中見学させてほしいんですけどー」

「あ゛？なんだ貴様」

「あ………えーっとぉ………」




こえええええええ！なんだよコイツ絵柄が違ぇんだけど！？某格闘漫画に出てきそうな絵柄なんですけど！？

するとひょこっと小学生くらいの女の子が出てきた。



「ちょ、ちょっとムキ子さん！ダメよ そんなふうにおびえさせちゃ。言葉づかいもなおすって言ってたじゃない！」
「(ムキ子！？つか女！？)」

「あ、そうだったわ。貴方、ごめんなさいねぇ」

「あ……いえ……」



俺がムキ子に向かって(色んな意味で)たじろいでいると、女の子がにこやかに喋りかけてくる。



「それで、見学ですよね？りんたろうとしずきさんに貴方達(・・・)をお通しするようおおせつかっております！ね、ムキ子さん！」

「ああ。さっきの栗色の頭の男はしずきさんの所にお通しした。お前は凛太郎の所だ。後は……どんなやつだったか？」

「えっと確か、銀髪に赤目だったと思うよ。その人はしずきさんの所！」




二人の話を聞いて違和感を覚えたというか、不審に思った。

貴方達をお通しする？なぜ俺を知っている。栗色頭は総悟か？それに“凛太郎”……





「それでは………ご案内しますねぇ？」





そこからの俺の記憶はない。





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