第107訓-柳生篇-七 文通又は暗殺の恐れ ページ7
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─────拝啓 土方十四郎様
先の件では迷惑をおかけしました。なんでしょうね、男の尊厳を女である私が削ったような気がします。自覚はありますよ。
まぁ そんなことはどうでもよくて……、
早速本題に入りますが柳生家についてです。
そちらでもうお調べになられてるかもしれませんが……私も書庫へ行き、調べてみました。
“柳生”といえばかつて、将軍家の指南役を仰せつかっていた程の名家。
天人が来てから剣術は零落する一方だというのに 未だその華麗なる技を学ぶために門を叩く者も多いとかなんとか。
これの次期当主たるが柳生九兵衛さん。
小柄で幼い顔立ちをしていますが、尋常ではない速さの剣の使い手で、柳生家始まって以来の天才と呼ばれてるらしいです。
……お話が変わりますが、お見合いについてもここに書いておこうと思います。近藤さんにお伝えください。
この度はこのお見合いを受けてくださってありがとうございます。日にちが決まったので詳細は後日そちらに伺って説明します。と。
敬具
追記
男の尊厳についてですがもし気にしているのであれば今度は私を守ってくださいね。
東雲A
△△△
【土方side】
届いた文を読み終え、俺は小さくため息をついた。…もう何回目になるだろうか、コイツとの文通は。
つーかアイツ最後に調子の良いことを書きやがって。
きっかけはアイツからの何気ない突飛な一言から。
───
「……土方さん。私達もうちょっと仲良くなりませんか?」
「は?」
「私、部下をもつなんて経験なかったので……。部下の事、よく知りたいんですよ。文通しましょう。色んなこと教えてください。」
「………は?」
───
………………みたいに、その場は頭の整理が追いつかないまま了承してしまった。
その後は普通に文が来た。
最初は業務連絡だけだったが、次第にアイツは雑談を入れてくるもんだから俺も雑談…つっても真選組で起こったことしか書いてねェがな。
(総悟に殺されそうになってることはいつも書いてる)
「副長。それいっつも同じ時間に届きますけど
誰からの手紙なんですか?」
「あ"?」
「なんでもございませぇん!!」
いつの間にか俺の部屋にいた山崎を睨んで威圧をかけた。…チッ もし俺がアイツと文通していると知られたら総悟にガチで暗殺される。
山崎からの話はAと同じ内容の柳生についてだった。
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運動系引きこもり(プロフ) - 無影灯さん» はじめまして!コメントありがとうございます!面白いと言うコメントを頂くとやっぱり嬉しいものです…。はいっこれからも頑張りますね!! (2020年3月12日 17時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
無影灯(プロフ) - はじめまして、お疲れ様です!見やすくて、とても面白いです!これからも応援してます! (2020年3月12日 15時) (レス) id: 7a1223e495 (このIDを非表示/違反報告)
運動系引きこもり(プロフ) - 糸針シナさん» シナさんいつもありがとうございます引き継ぎが出来ました。ほんと、お礼したいですいつか。評価の方はこちらで頑張ってみます!ありがとうございました…!!シナさんも更新頑張ってください応援してます…! (2019年11月30日 16時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
糸針シナ(プロフ) - 評価ボタン押せるには押せますが見えませんね…、引き継ぎですが、こちらでできますよ〜!→ https://uranai.nosv.org/favcnt.php (2019年11月30日 16時) (レス) id: 2d5e82106c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:運動系引きこもり | 作成日時:2019年11月30日 15時