第139訓-ミツバ篇-九 鈍感な君に贈る言葉は ページ39
ミツバとAは銀時達が帰ってくるまで話し込んでいた。お互い聞き上手な所があるため、ついつい長く話してしまったのだ。
それこそ、敬語が外れるくらいに。
「へぇ、土方さんは武州におった頃髪長かったんや。」
「それにちょっと……いやかなり不器用でね?口数も少なかったの。」
「でも、仲良かってんろ?」
「ええ……そうね。」
頬を赤らめたミツバを見て、いくら鈍いAでも分かった。自然と頬が緩むのを感じるとミツバが「もう!からかわないで…!」と言われ、自分がにやつている事がわかった。
するとミツバは反撃するかのように話題を変えてきた。
「じゃあ……Aさんは?」
「私かぁ……。そ、そーゆーのはおらんけどタイプとかやったら私より強い人が好みやよ。」
「あらそーなの?私てっきり万事屋さんかと……。」
「え。」
このミツバ篇では銀時とAが喋ったりしたのはほんのワンシーン。しかもそこにミツバば居合わせてなかった。
なのに、どこをどう見て判断したのだろうか。
「だって昔馴染みなのでしょう?」
「あぁ…そういうこと。…いや、銀時は……その、“家族”みたいなもんっちゅーか……。」
ミツバは自身の弟から送られた手紙の内容を思い出した。確か、アイドルが拉致された時のことが書かれた手紙だった気がする。
そこには表情筋が死んでいる女の上司がいると書いてあった。だから無口な人なんだろうと勝手に思っていた。
しかしどうだろう、偶然とはいえ恋バナするまで仲良くなって、目の前の彼女はニヤついたり照れてりしている。
でも、目には僅かな光しかない。
「銀時が吉田沙〇里さんのように強いお方ならいいんやけど……。そもそも彼は私よりよわ、い゛っ!」
「だァれが弱いってェ??」
「ぎ、銀時……、いつから…!」
「今さっき。」
ミツバはAと銀時が言い合うのをぼうっと見ていた。山崎が仲介に入るも二人に腹をグーパンされノックダウン。
「だいたいなんだよ吉田沙〇里って。」「私が思う強い人。」「だからってなんでチョイスがレスリング選手なんだよ。女じゃねーか。」「女やからってナメたらあかんよ。それにいつかジャーマンスープレックスを決めてみたくて……。」「それプロレス技だけど。」
ミツバには分かるのだ。自分もあの人に恋してたから。
でも今回話してみて言えることはAは自分に鈍感だ。
「(骨が折れそうな位大変そうな人を好きになったんですね、万事屋さんは。)」
応援の意味を込めてミツバはわらった。
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運動系引きこもり(プロフ) - 無影灯さん» はじめまして!コメントありがとうございます!面白いと言うコメントを頂くとやっぱり嬉しいものです…。はいっこれからも頑張りますね!! (2020年3月12日 17時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
無影灯(プロフ) - はじめまして、お疲れ様です!見やすくて、とても面白いです!これからも応援してます! (2020年3月12日 15時) (レス) id: 7a1223e495 (このIDを非表示/違反報告)
運動系引きこもり(プロフ) - 糸針シナさん» シナさんいつもありがとうございます引き継ぎが出来ました。ほんと、お礼したいですいつか。評価の方はこちらで頑張ってみます!ありがとうございました…!!シナさんも更新頑張ってください応援してます…! (2019年11月30日 16時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
糸針シナ(プロフ) - 評価ボタン押せるには押せますが見えませんね…、引き継ぎですが、こちらでできますよ〜!→ https://uranai.nosv.org/favcnt.php (2019年11月30日 16時) (レス) id: 2d5e82106c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:運動系引きこもり | 作成日時:2019年11月30日 15時