第132訓-ミツバ篇-二 口では淡白に。心では苦しみ悶える ページ32
栗色の彼女が不思議そうに呟く。その声を拾った近藤はAを紹介した。
「そういえばミツバどのは初めて会いますな！こちらの方は俺達真選組の上司みたいなもので……」
「警察長官松平片栗虎の直属の部下で、将軍様とそよ姫様の
Aが、まぁ…、と一拍おく。
「“一応”の上司ですよ。上司らしい事何も出来ていないので……。」
「そんな謙遜しないでくださいよAさん！十分上司じゃないですかァ！」
つらつらと言葉を並べるAに対して愉快そうに笑う近藤の二人はまるで対極的だった。そんな二人を見ても変わらず綺麗に笑っていた。
「はじめまして。そーちゃんの姉の沖田ミツバです。そーちゃんがいつもお世話になってます。」
「姉上、もう行きましょう。姉上と過ごせる時間が短くなってしまいます。」
「でも……この方はそーちゃんの上司なんでしょう？」
「大丈夫です。この人は“一応”なんて曖昧な言葉を使って自分の立場をふらふらしているだけなんですから。」
「……っ。」
近藤が「総悟！」と叱咤する。沖田(弟)は気にすることなくミツバの腕を引っ張った。ミツバは心配そうな顔をしたが、弟の笑った顔を見て安心したようにもう一度笑い、沖田(弟)に引っ張られながら部屋を出ていった。
近藤と山崎は気まずそうにAを見たが、彼女は表情に出さず、書類の一部を山崎に手渡しその場を後にした。
△△△
あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…………！！！
やってしもた。絶対やってしもたよなぁぁ……。
だってそうやん？柳生篇からなーんかちょっと避けられとるっちゅーか、邪険に扱われとる気がするっちゅーか……。
キャバクラでの時も私目ェそらしてしもたし！！
そのせいか沖田さんも目ェそらしてきたし！！
上司として隊員と不仲になる事はあかん！真選組にも影響が出てしまうかもしれへん！
そう、上司として……
─
「その人は“一応”とか曖昧な言葉を使って自分の立場をふらふらしているだけなんですから。」
─
あぁぁぁぁ………！
部屋を去った後のAは心の中で錯乱していた。※決して顔には出ていません。
「オイ何してんだ。」
「え、あ……土方さん。
会えて良かった。お仕事ですよ。」
「仕事？」
Aは無理矢理気持ちを切り替えて今回の件について話した。
.
第133訓-ミツバ篇-三 辛(から)い思い出には目を背けたくなる→←第131訓-ミツバ篇-一 恋とは、愛とは実に難儀である
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運動系引きこもり(プロフ) - 無影灯さん» はじめまして！コメントありがとうございます！面白いと言うコメントを頂くとやっぱり嬉しいものです…。はいっこれからも頑張りますね！！ (2020年3月12日 17時) (
レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
無影灯(プロフ) - はじめまして、お疲れ様です！見やすくて、とても面白いです！これからも応援してます！ (2020年3月12日 15時) (レス) id: 7a1223e495 (このIDを非表示/違反報告)
運動系引きこもり(プロフ) - 糸針シナさん» シナさんいつもありがとうございます引き継ぎが出来ました。ほんと、お礼したいですいつか。評価の方はこちらで頑張ってみます！ありがとうございました…！！シナさんも更新頑張ってください応援してます…！ (2019年11月30日 16時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
糸針シナ(プロフ) - 評価ボタン押せるには押せますが見えませんね…、引き継ぎですが、こちらでできますよ〜！→ https://uranai.nosv.org/favcnt.php (2019年11月30日 16時) (レス) id: 2d5e82106c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：運動系引きこもり | 作成日時：2019年11月30日 15時
