第116訓-柳生篇-十六 オセロ ページ16
道場から出れば雨はすでに上がっていた。雨に濡れた土の匂いが鼻に届いた。
目の前に立ちはだかる先程倒したはずの門下生の方々、柳生四天王に柳生さん。
圧倒的な人数に対してこちらは七人。さて、どうやって勝負をするんやろうか。
「では、勝負の説明をしよう。君達が無理矢理押しかけてきたんだ、ルールは柳生流に従ってもらう。……異存はないな?」
「上等だなんでもこいコノヤロー」
「ぼっちゃん剣法がコラァ。
オセロでもやろうってんじゃねーだろうなコラァ。」
「言っとくけどオセロ強ェーぞ私は!!四つ角全部とるぞォォォ!!なめんなヨ!!」
「神楽さんすまん、オセロあんまりやったことないわ。神経衰弱なら得意なんやけど……。」
「Aさんもうそれ別のゲームです。共通点裏返すことしかないです。」
柳生さんはため息をつき、説明を始めた。完全に呆れられたと分かる。
奥から大量の皿を持ってきた門下生を見やる。
「ここに皿がある。これを各々自分の体のどこかにつけてくれ。勝負は六体七のサバイバル戦。範囲はこの柳生家の敷地ならどこでも行ってもいい。そして敵の大将の首を先に取った方の勝ちとする。
皿を割られた者は退場。だが、何枚皿を割ろうと大将の皿を割らなければ勝利にはならん。逆に言えば仲間が何人やられようと大将さえ生き残っていれば負けにはならん。それが、ルールだ。」
型にはまった柳生流とは思えないやり方だった。これじゃあ喧嘩じゃないか、と土方さんは煙草を吹かし言った。
しかしこれは柳生流に伝わる合戦演習らしい。年に一度これで士気を上げるとかなんとか。
「柳生流がただの道場剣法ではないところをお見せしよう。君達の誇るその実戦剣法とやらを完膚なきまでに叩き潰して全ての未練を断ち切ってやる。」
「上等だよコノヤロー。喧嘩なら負けねーぞ。
おい、Aもなんか言ってやれ。」
「え?私?…うーん、せやなぁ……。
……ぶちのめすぞオラ。」(←低音ボイス)
「急にスイッチ入ったよこの人!!」
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運動系引きこもり(プロフ) - 無影灯さん» はじめまして!コメントありがとうございます!面白いと言うコメントを頂くとやっぱり嬉しいものです…。はいっこれからも頑張りますね!! (2020年3月12日 17時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
無影灯(プロフ) - はじめまして、お疲れ様です!見やすくて、とても面白いです!これからも応援してます! (2020年3月12日 15時) (レス) id: 7a1223e495 (このIDを非表示/違反報告)
運動系引きこもり(プロフ) - 糸針シナさん» シナさんいつもありがとうございます引き継ぎが出来ました。ほんと、お礼したいですいつか。評価の方はこちらで頑張ってみます!ありがとうございました…!!シナさんも更新頑張ってください応援してます…! (2019年11月30日 16時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
糸針シナ(プロフ) - 評価ボタン押せるには押せますが見えませんね…、引き継ぎですが、こちらでできますよ〜!→ https://uranai.nosv.org/favcnt.php (2019年11月30日 16時) (レス) id: 2d5e82106c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:運動系引きこもり | 作成日時:2019年11月30日 15時