第112訓-柳生篇-十二 返り討ち ページ12
背中に両手剣を背負い、胸に短刀をしまう。服も攘夷戦争時代に鎧の下に来ていた紺色の鎧下に着替えてきた。
そして雨にうたれながら長い長い石段を登っていけば、見えてくる柳生家の門。
「オイなんでてめーらがここにいんだよ。」
「おいおい多串く〜ん。ただでさえ雨が鬱陶しいんだからよ〜煙撒き散らかすんじゃねェよ。あとなんでAといんの殺すよ??」
「質問に答えろ!!あと、多串くんじゃねー!!なんで俺ばっかり命ねらわれんだよ!!」
「……………。」
「姐さん寒くないですかィ?羽織持ってるんで着てくだせェ。」
「うっわキモイアル。Aに媚び売るんじゃねーヨ。サドめ。」
「わー自分が姐さんに何もできねぇからって僻んでやがる。姐さんあのチャイナ娘どうやって調理しましょうか。」
「調理ってなんや。某海賊漫画のぐる眉にでもなるつもりなんかアンタ。」
後ろと横がうるさい。
沖田さんから羽織を受け取る。さっきまで沖田さんが着ていたからか少し暖かい。
柔軟剤の匂いだろうか少し甘い。
銀時や土方さんが沖田さんに何やら言ってるが気にしないでおこうかな。←
「…沖田さんコレありがとう。あったかいわ。」
「……………。」
沖田さんはポーカーフェイスや。表情があまり動かん。やけど今は表情筋が働かないかわりに目が点(・)になった。え、どういう感情なんそれ。
ブフーっと神楽さんが吹き出し沖田さん以外の三人はニヤニヤしていた。どうしたんやろーか
「…………ちっ」
「(舌打ちされた……?)」
私を置いてってぐんぐん進んで行った沖田さんの後を私は慌てて追いかける。
「お、沖田さん 怒っとるん?」
「……。」
「あ、あの〜?沖田さん、私何か言った?お礼しか言っとらんような気ぃするんやけど……?」
「…………。」
「な、なんか言ってや。あ!羽織やっぱり返して欲しいとか…か?すまん、今返…」
「…………………………………姐さん着ててくだせェ。俺から渡したんで。」
脱ぎかけていた手を沖田さんは制止し、もう一度しっかりと着せられる。
そしてまた早足で行ってしまう。
私はただ、呆然とするしかなかった。
.
「銀ちゃん
あのサド、春到来してるネ。もはや春越えて夏まできてるネ。」←(ぜってー渡さねー)
「そうねー総一郎くんはもう夏まで来ちゃってるねー。」←(複雑)
「それに夏ってあんのかよ。」←(何言ってんだ
.
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運動系引きこもり(プロフ) - 無影灯さん» はじめまして!コメントありがとうございます!面白いと言うコメントを頂くとやっぱり嬉しいものです…。はいっこれからも頑張りますね!! (2020年3月12日 17時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
無影灯(プロフ) - はじめまして、お疲れ様です!見やすくて、とても面白いです!これからも応援してます! (2020年3月12日 15時) (レス) id: 7a1223e495 (このIDを非表示/違反報告)
運動系引きこもり(プロフ) - 糸針シナさん» シナさんいつもありがとうございます引き継ぎが出来ました。ほんと、お礼したいですいつか。評価の方はこちらで頑張ってみます!ありがとうございました…!!シナさんも更新頑張ってください応援してます…! (2019年11月30日 16時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
糸針シナ(プロフ) - 評価ボタン押せるには押せますが見えませんね…、引き継ぎですが、こちらでできますよ〜!→ https://uranai.nosv.org/favcnt.php (2019年11月30日 16時) (レス) id: 2d5e82106c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:運動系引きこもり | 作成日時:2019年11月30日 15時