第95訓 将軍は ほのぼのした時間に やってくる(俳句、字足らず) ページ45
【Noside】
「松平ァ!!仕事しやがれください!三秒以内に書類整理を始めなければその首斬りますよ!」
「オイオイ物騒だなァ、ンなもんいつもおめーさんがやって」
「はい、いぃぃぃぃち!!」
「ぎゃああああ!!!」
騒がしい朝だ。城の者も慣れてきたのか普通に過ごしている。無論将軍様も、姫様も。
松平にはあるレッテルを持っている。城の者全員が思っている事だ。Aは基本的無表情で人と接するが松平には感情をあらわにさせてる。
そこで松平には
“将軍様の護衛の感情を出させれる唯一の人”
と、名付けられてしまった。
これを聞いた将軍様は思った。
「(私もそのレッテルが欲しい。)」
と。
Aは将軍様には普段無表情で話す。
少し怒りを含んだ声で説教しても顔は無表情。
機嫌がいい時は少しだけ頬を緩ませる。松平の様に感情をむき出しにして接していなかった。
「くぉらぁ!毎度毎度、アンタら静かにせんか!!将軍様に迷惑がかかるぞ!!」
「舞蔵ちゃぁ〜ん。助けてェ〜。」
「他者を巻き込むなァァ!!はい、にぃぃぃぃ!!」
「いや巻き込んでるのお前じ…ぎゃああああ!!!」
騒がしいのもいいがそろそろ止めさせるか、と将軍様はスっと腰を上げた。
いつの間にか外に出てさらにヒートアップしているAを落ち着かせるように言う。
「A。そろそろ勘弁してあげてくれ。」
「いや何言っとるんや!この足が生えたケダモノが仕事するまで今日という今日は逃すわけにはいかんのや!………あ。」
Aは短刀を持ったまま固まった。その内に松平と舞蔵が逃げた。
「あぁっ!」と気付いた時にはすでに遅し。彼女は短刀をしまい、むっすぅ、とした顔で将軍様を睨む。
「将軍様のせいですよ。これでまた徹夜です。」
「すまないな。だがいつも助かってるぞ。」
「将軍様、最近それしか言わないじゃないですか。『散歩行こう』と言われて喜ぶ犬じゃないんですよ、私。」
言い方がつんけんしている。笑顔ではないが表情が動いている。初めて見た表情に将軍様は驚きと嬉しさで固まった。
Aは将軍様にタメで口の利き方をしてしまい、いつも言われてる『助かってる』という言葉を跳ね返すも仕事を頑張っている事を褒められ若干嬉しい。
二人の間になんとも言えないふわふわした空間。Aを呼びに来た姫様がその光景を目にする。
「(兄上様……頑張って下さい!私はいつでも応援してます!)」
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第96訓 女子会は 若い人が やるものです(俳句、字足らず)→←第94訓 眼帯とかって絶対慣れるまで時間かかるよね
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miraiwalk8(プロフ) - ありがとうございます!夜はぐっすり寝てくださいwこの紅桜篇でも楽しんでくれると幸いです! (2019年8月5日 2時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
ポンポネッラ(プロフ) - 遅くなりましたが続編おめでとうございます ! 2 作品目は紅桜篇ですか ! しかも高杉氏の「俺と来い」発言 ? ! 興奮して夜しか眠れません…… ! 次の更新も楽しみに待っております ! (2019年8月5日 0時) (レス) id: d2be23fc95 (このIDを非表示/違反報告)
miraiwalk8(プロフ) - 桜匁さん» ありがとうございます!!ほんと、コメントが嬉しすぎます…!ノロノロな更新速度ですが、今後ともご贔屓に宜しくお願い致します!!! (2019年8月4日 11時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
桜匁(プロフ) - 続編おめでとうございます! 今回は紅桜篇なのですね! また東雲さんのカッコいい姿が見られるかなーと今からでもワクワクしております! カブト狩りの回のお話も面白くて続きが今からでも楽しみです。 作者様のペースで頑張ってください。陰ながら応援しております。 (2019年8月4日 8時) (レス) id: 58c26fa576 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:運動系引きこもり | 作成日時:2019年8月3日 16時