【黒子のバスケ】入部した動機は超絶不純だけど。

自己紹介だけど ページ7

「どんな自己紹介にしようか迷うな…」

只今、1-Aの教室。ちなみに私の席は一番後ろの左側という、窓際の側である超絶最高のポジションを獲得した。
隣の席はキノコくん。桃井ちゃんはちょっと遠い。ちくせう！！

「では、右側から順に自己紹介をして言ってもらおう！」

ん…？右側…？
ってことは、最後が私になんのか。
それなら、とびきりカッコイイのがいいな。
イケメンさとワイルドさをかもし出し、かつ爽やかな雰囲気を演出できたら最高。
……よし、決めたぞ。

＿＿＿
＿＿＿＿＿＿

「では、最後の…春野A！」


「ちょりーっす。」
そう、私は……

ザワザワ ザワザワ



「春野A。ま、俗にいうところのバナナ系男子ってやつ？」

バナナ系男子だ。鞄から取り出したバナナを、高らかにあげる。
これで、ワイルドかつイケメンさをかもし出しつつも、どことなくギャップがある系男子を演出できる…！！

そう思ったのが、安易だった。


ザワザワ ザワザワ

ナンデバナナー？ ダサーイ
ワー ゴリラダー

「えっ…」

嘘だろ。
世間の評価ってこんなに厳しいのかよ…というか馬鹿じゃないのか。
バナナなんかでモテるわけなかった…っ！！


「ぐ、ぅ……ウホオオォオオ！！」

私は、

いたたまれなくなって、

教室から奇声をあげて出ていった。

何が悪かったんだ、

なあ、誰か教えてくれよ。


私の高校初日の自己紹介は、華やかになる筈だったのが、ただのゴリラと化してしまった。

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