past story1〜とある孤児院の話〜 ページ7
昔…今から十年前の事。
とある孤児院には三人の『赤目の化け物』と呼ばれる子たちがいました。
その子たちは孤児院の他の子たちだけではなく、そこで働く大人たちからも毛嫌いされ、常に『化け物部屋』と呼ばれる部屋に籠っていました。
一人目の『赤目の化け物』―――『姿形を変える』力を持った子。
その名前を南雲晴矢といいました。
二人目の『赤目の化け物』―――『姿や物を消す』力を持った子。
その名前を涼野風介といいました。
三人目の『赤目の化け物』―――『心を読む』力を持った子。
その名前を基山ヒロトといいました。
三人はその力と血のような赤い目のせいで、皆から恐れられ嫌われていました。
その為…『化け物部屋』から出る事はなく、外の世界に触れずに二年間程篭りっぱなしでした。
ある時―――三人はこんな事を話していました。
ヒロト「……何で僕らは変な力を持っているんだろうね？」
涼野「……知らない。どうせ私たちが『化け物』だからに決まってる」
南雲「そんな訳ねえだろ風介！俺たちは周りの奴らと変わらない人間なんだから！」
涼野「……嘘つき。周りと変わらない？どこがなの！？この力と目のせいで、私たちは人間扱いもされてないんだよ！？それなのに……どうしてそんな嘘吐けるの？」
そう言った涼野の目には…透明な涙が溜まっていました。
南雲「……ッ！？……ゴメン」
ヒロト「二人ともやめてよ……」
南雲「こんな事言いだしたのはお前だろ！？」
ヒロト「……もう嫌だ。消えてしまいたい……」
南雲「チッ……！ああもう！」
今度はヒロトが俯いてブツブツ呟き始めてしまいました。
その奥では静かに溜めていた涙を零す涼野。
そんな二人に南雲はめらめらと煮え立つ怒りが抑えきれず、その怒りを部屋に置いてあったゴミ箱にぶつけたのです。
これが三人のいつもの日常でした。
ヒロトは俯いて落胆し、涼野は静かに泣いて、南雲が怒りで物に当たる…そんな日々でした。
三人は皆同じような力と目を持っているのにも関わらず、考え方がそれぞれ違っていつも衝突してしまうのでした。
ほとんど喧嘩ばかりの二年間を過ごした三人でしたが、孤児院最後の一か月でそれは一変したのです。
それは…ある一人の子が入ってきたのです。
緑川「初めまして……緑川リュウジです。よ、よろしくね」
これが三人にとっての、初めての『普通の人間の友達』だったのです。
past story2〜"普通"の人間のお友達〜→←memory41〜昔の友も目の能力者〜
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
＊彩葉＊(プロフ) - 最終章についてですが、年が明けると同時に執筆開始していこうと思います〜！ (2021年12月25日 10時) (
レス) id: d15a7c9b5b (このIDを非表示/違反報告)
＊彩葉＊(プロフ) - ユッキーさん» いえいえ〜！喜んでもらえて良かったです！！ (2021年11月3日 22時) (レス) @page40 id: d15a7c9b5b (このIDを非表示/違反報告)
ユッキー - 氷浦貴利名君が出てきただと…!?僕の押しキャラーー!ヽ(=´▽`=)ﾉありがとうございますm(_ _)m (2021年11月3日 17時) (レス) @page17 id: 81b38530d7 (このIDを非表示/違反報告)
＊彩葉＊(プロフ) - さくらもち。さん» ｱｯｱｯありがとうございます…!!!お待たせしてしまって申し訳ない…!!これから更新頑張ります〜!!! (2021年8月23日 1時) (レス) id: d15a7c9b5b (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち。 - 復活おめでとうございますー！待ってました！！更新頑張って下さい！！応援しています！！ (2021年8月22日 23時) (レス) id: be142694a3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：＊彩葉＊ | 作成日時：2021年8月22日 17時
