6つの色と色彩世界。【ワイテルズ】 (ページ7)

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混濁した力ページ7

～BroooockSide～

ねえ…Nakamu...
お願いだから、思い出してよ…。

Nakamuは何故か、僕らが「待って」と必死に叫ぶと何故か驚き戸惑った。
結果、今僕たちはNakamuの離れ一軒家の中に居る。

「ねえ、シャークん？」
「ん？」
「気づいて…無い？」

僕はシャークんの異変の事について、自分が気づいているのかと問うたつもりだった。
が、彼は勘違いをしているみたいで。

「気づいてるよ…。彼奴、もうNakamuじゃない...」

いや、君の事言ってるんですけど。

もう少し解り易い様に、彼に言う。
「いや、本当に...君は...気づいて、ない？」
「…？」

「うわあああああああああ！！！！」
その問いに答えたのは、以外にもシャークんでは無く第三者の叫び声。
それも親友の叫び声だった。

「どうしたの！？」
僕は声のした方に走る。

家の中だったね、ごめんねNakamu...？
そう思った自分に違和感。

彼は本当に、僕の知っている皆のリーダー、やらかし上手の一般人のNakamuなのか。
僕たちが勝手に眠っている間、一人で闘っていた彼は、いつの間にか英雄に成っていた。

「Nakamu？！」

そういうシャークんの声を聞き僕が我に返ると、Nakamuが。
倒れていた。

必死に胸を抑えている。

この光景を、僕は何回か見た事が有った。

シャークんの薬の呪い！
まさか...そんな事...

僕は横目でシャークんを見る。彼は青白い顔で固まっていた。
そんな...魔法の混濁、意識の混濁と一緒に、治癒したはずのシャークんの呪いが復活して、Nakamuの身体に転移したの？

僕は咄嗟にNakamuの身体を起こして水を飲ませようとした。
でも、その腕をシャークんに止められた。

「何故？」
「駄目ぶるっく、この呪いは...手を出さない方が良い…」

…⁈

「何で！？こんなに苦しそうなのに...」
僕はそう言うシャークんを振り切って、Nakamuに水を飲ませた。

次の瞬間。
「うあっ…あああ！」
「！？」
「苦しい…」

「ほら…駄目だぶるっく。俺の言う通りにやれ」
「え...うん」

「取り敢えずお前治癒魔法のⅢ以上使える？」
「無理...」
「じゃあ俺がやる」

彼は悶えるNakamuの胸に手を当てると言った。

「「ヒーリング」」
緑色の光が走った。

彼...回復も使えるんだ...
緑一族の回復魔法。聞いた事は有ったが見た事は無かった。

Nakamuは落ち着くと、言った。

「有難う…。貴方達の事、教えて貰える？俺…」

気づけば、Nakamuの口調はもとに戻っているような気がした。