6つの色と色彩世界。【ワイテルズ】

森の英雄 ページ6

これはNakamuがこの世界に来て、こんな状態になるまでの説明だ。

〜

〜NakamuSide〜

目を開ける。
何もわからないけど、これが人間の性質って奴。

「此処…何処？」

何処かの赤色はふざけて言っていたが。

「俺…誰？」

何故か白いパーカーにズボン。
俺は自分の手を見つめた。

子供に戻っていた。
〜

それから俺は、この「大獣の森林」の民族に拾われて。

そこで本当に世界で2人ほどしか使えないと言われていた「魔法」の力に目覚めて、民族間の紛争に巻き込まれた村を救った。


気づけば俺は「森の英雄」に成っていた。

でも時々、嫌な夢を見る。









大切な友達を、自分が殺す夢。

「大切な友達」を、俺は知らなかった。
でも夢に出てくる奴らは何時も一緒のメンバーで。

面白い奴、強い奴、歌が上手い奴、天然な奴、頭が良い奴。
とっても優しい。

俺は何かを忘れているのかもしれない。
夢の最後はこう。

「Nakamu、俺らの事…忘れちゃったの？」
そう言って皆死んでいく。何回も見て来た。

そして時々、胸が痛む。
村の人に看て貰ったら、「とても怖い呪いだ」と言って怖がってしまった。
俺は、何なんだ？

夢の中に出てくる俺は、初めて目覚めた時の格好をしていた。
だから俺はあの時着ていたパーカーを大事に取ってある。
もし「大切な友達」が来たら、思い出せるように。


もう、訳が分からない。
でも、今の状態に満足している自分が居る。


そのまま、気づけば10年が経っていた。
夢の中の俺と、同じ年に成った。

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