タイムリミット ページ20
〜スマイルSide〜
消えていく自分の手を見て、俺は独りで素っ頓狂な声を上げた。
きりやんと別れ、きんときとも別れてからどれぐらいの時間が経っただろうか。
「ばらばらなほうがいい」
ときんときに言われ、誰も居ない大きな木の陰で、一人切り株に座り込んでいた時だった。
スマ「え…どうして...」
俺も何故こんな現象が起きているか理解が出来なかった。
でも、何となく察しはついていた。
きりやんの一族、つまり光魔法族にはこんな伝説があった。
光魔法族が生まれた時、何処かでその人と対になる存在、闇の魔族が生まれる。
2人必ず早い時期に出会い、一生を共にすることになる。
まさか、信じてないよ、と彼は言ったけど。
でも、実際光魔法族には影が無かった。
つまり...本当に伝説は存在したのか？
俺は...きりやんの、影。
彼奴の、影として、この世界に召喚される運命だったのか？
だとしたら...俺らがしたことは...きりやんを守るためでも、何でもなく。
ただの裏切り行為に成ってしまう。既に成っているが。
スマ「きりやんを...守らなきゃ...俺が...」
そんなことを言っても、実際力を弱くされた俺には無理だって、無理なんだって、解っていた。
でも...
俺らの計画はこうだった。
俺がきりやんに謝り、許されないことでカタをつける。
それで、俺は心おきなく消えれる。
俺はアウトランドには行けないから、きりやんにアウトランドに行ってもらって、消えるしかない。
だって俺が消えるか、きりやんが消えるか。答えは言わなくてもわかる。
そうしたら俺ときんときで全員を眠らせ集めて、アウトランドに放り込んだら全員の記憶を、書き換える。
そしてきんときは、その時に4人の内誰かから、力を吸収する。
じゃないときんときまで消えてしまうから。
ただ、シャークんに嗅ぎ付けられた。ぶるっくにも違和感を感じさせてしまった。
一番の誤算は...
俺ときりやんは、離れてはいけなかったということ。
でも...
スマ「今更...どうしろってんだよ...。もう全員が一緒に居られる道は...ないんだよ...」
一人の声が、響いて消えた。
夜の暗さは消え失せようとしていた。
嗚呼、眠ることも出来ずに朝が来る。
せめてもと空を仰ごうとして消えかけた腕から視線を上げると、
俺を覆い尽くすように広がっている大樹の枝と葉の間から、僅かに朝焼けの光が漏れていた。
その木漏れ日に反射する俺の影は、確かに地面と同じ色をしていた。
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らっきー(プロフ) - 紅来さん» ありがとうございます！かなり矛盾している箇所もありますが...('Д') (2019年4月21日 16時) (
レス) id: db40170fca (このIDを非表示/違反報告)
紅来 - 初コメです読んで感動した。よくここまで考えられるって思います。続き楽しみです！ (2019年4月21日 13時) (レス) id: 290a4e9311 (このIDを非表示/違反報告)
らっきー(プロフ) - 弥弧さん» うえええええ？！！マジですか？！ありがとうございます！頑張らせて頂きます！ (2019年4月21日 5時) (レス) id: db40170fca (このIDを非表示/違反報告)
弥弧 - らっきーさん！久しぶりのコメントです！いつも楽しみにしてました｡続編楽しみです！((毎日見てるから大体覚えちゃいました！更新頑張ってください！ (2019年4月20日 19時) (レス) id: e4d3d4fa63 (このIDを非表示/違反報告)
らっきー(プロフ) - 零さん» はい！ありがとうございます！今後も出来たらで良いので、この見切り発車作者を宜しくお願い致しますです(´・ω・`) (2019年4月20日 17時) (レス) id: db40170fca (このIDを非表示/違反報告)
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