【名探偵コナン】オークションに潜入するとずっと連絡の取れなかった同期が出品されていた

2話 - 彼女 ページ2

「さあ！次はナンバー1898！数々の犯罪に手を染め力にかけては世界最強！！まずは10万からだ！！」


「12万！」

「15万！」

「……20万…!!」




徐々に上がっていく値段に札を握る力が強くなる。
人間に値段を付ける事も、前科持ちを利用している事も何もかもに腹が立つ。

絶対に根こそぎ潰してやる。
そしてAを取り返すんだ




「35万！」

「出た！35万だ！！他にはいないかー！いないなら35万で落札だぁぁあ！！」




ワー！と耳を劈く程の騒音が聞こえる
無線機で塞いでいても効果は無い
度重なる回数に耳が慣れてしまっている事が不愉快極まりない。




「おい来るぞ。あの女だ」




左から聞こえる声にピクっと眉が動く
今までとは打って代わり会場内がザワつき始める
それほどまでにAの価値が高いのだと身をもって知らされる

Aのオークションがかけられる前に無線機に手を伸ばし接続を再度繋げた。
無線機にモールス信号を風見に送りその時を待つ




「さあさあ！！待ちに待ったナンバー1899の登場だぁぁあ！！」




先程まで檻に入れられた状態から変わり鎖を引かれ中央まで移動させられる。
そんな彼女は穴が開きまくったボロボロのワンピースで身をまとう
ニコッと客席に向け笑顔を向ける彼女に内頬を噛み締めた




「最初は100万からだ！！」


「150万！」

「500万！！」

「1000万ｯｯ！！」




徐々に値段が釣り上がる。
大人の本気に吐き気が襲ってくる……

このオークション会場では1度札を上げた者は2度上げることは出来ない。

まだ、まだだ………




「1億！！」

「1億1000万！！」




まだ……




「2億だ！！」

「2億100万！！」

「2億150万ｯｯ！！！」

「ｯ、ｸﾞｯ……」




「2億150万が出た！もう居ないか！！
………居ないようなので2億150万で───」


降「3億。」




札を高く上げ足を組んだ状態で右手を膝の上に置く
3億と言う言葉に会場が静まり返る。
そして髪を耳にかけるフリをし小さく「今だ」と合図を送った。

バンッと扉の開く音が聞こえ札を上に放り投げ立ち上がり仮面を外した




降「全員その場を動くな！！！」


「なんだなんだｯ…!!」

「サツか…！！？」


降「この会場は我々公安警察が包囲している！！
人身売買罪にのっとり全員確保させてもらう！！！」




次々と入ってくる警察に会場内が騒がしくなる
そんな中舞台上でAを袖に連れいく司会者を見つけ、この場を風見に託し僕は足を踏み込んだ

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