第19話 ページ19
アズ「もういいです。
単刀直入に、あなたをこのモストロラウンジの専属演奏者にスカウトしたいのです」
貴「え?」
アズ「もちろんそれ相応の代金はお支払い致します。
シフトも要相談ですがちゃんとお休みもありますよ」
フロ「いいじゃんいいじゃん。
小エビちゃんのピアノ聞きながら仕事できるんなら俺も頑張れそー」
ジェ「それは助かりますね。
僕としても先程の演奏もう一度聞きたいです」
まさかの提案だった。
自分にとってプラスしかないけど…
貴「少しお時間下さい」
アズ「えぇもちろん。
直ぐにとは言いませんのでどうか前向きなご検討を」
フロ「ねぇねぇまかない食べてく?
今日俺が作ってんの」
ジェ「フロイド、まだAさんは従業員ではありませんからちゃんとお客様としてもてなさないと」
フロ「えーだめー?
小エビちゃんに俺の手料理食べて欲しいのに」
フロイドさんの手料理は食べたい…けどグリちゃんも置いてきちゃったし…
なにより初恋フィルターかかったフロイドさんの寮服が素晴らしく素晴らしいですわ…!!
貴「せっかくのお誘いですが、グリちゃんも置いてきてるので今日は帰りますね」
フロ「なら俺送ってく!」
アズ「あなたは仕事中!」
ジェ「ほら行きますよ〜」
フロ「あー小エビちゃーん!!」
ズルズルとジェイド先輩に連れていかれるフロイドさんに手を振った。
アズ「ほんと、あんなフロイド初めてです」
貴「初めて?」
アズ「あの人はすぐ飽きてしまう性分なのですが、あなたには飽きがこないみたいですね」
なんだかドキッとしてしまって照れ笑いしてしまった。
アズ「あぁそうだ、お帰りになるのでしたらこちらを」
アズール先輩は微笑みながらモストロラウンジのクーポンを差し出した。
アズ「今日のお詫びです。
一応こちらの勘違いでご迷惑お掛けしましたので、次回の来店の際ご使用ください」
貴「ありがとうございます」
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作者名:華ヶ崎レオ | 作成日時:2023年3月10日 22時