第93話 ページ3
絹「広丸の野菜は最高に美味よ。
妾はこの野菜で成長したと言っても過言ではないからな」
広「佐野様には長ーく贔屓してもらってるからね。
この店を開けたのも佐野様のおかげだもん」
絹「それにケチを付けるとは…香乃、お主ちと我儘ぞ」
香「じゃあこれを見てみなよ」
布に包まれた、明らかにやせ細った大根。
もはやこれは干し大根…
香「こいつが毎度毎度僕に悪戯を働いてこんなものを買わせるのに肩を持つのか！？」
絹「…すまんかった香乃。
これからはお主の意見を尊重しよう」
香「分かってくれて嬉しいよ」
絹「広丸の八百屋はしばらく営業を停止させよう」
広「ねぇ悪戯って分かってるなら大事にしないで…？
ねぇ、話聞いて？ねぇお絹？香乃？」
その時、外が一等騒がしくなりました。
驚いて店から出ると桃色と紫の髪の毛をした家臣が絹姫を見て走ってきたのです。
桃「見つけましたよ、絹姫様」
絹「げっ」
柿「なんだまた貴様らか…！」
広「お、お許しを！
我々も…その、想定外の出来事故…」
香「そもそもお前らがしっかり見とけば抜け出さないんじゃないか？
縄にでもなんでも縛っとけばいいんだ。
ま、絹はそれでも抜け出すとおもうけどな」
柿「貴様絹姫様になんと言うことを！！
その減らず口二度と叩けぬようにしてやるわ！！」
絹「おやめ！」
絹姫は香乃と柿本の間に入り、柿本の顔をキッと睨む。
絹「妾の友を傷付けると痛い目にあうのはお主ぞ。
それは重々承知しておろう」
柿本は絹姫に膝を付いて謝罪しました。
柿「お許しください絹姫様。
貴方様を強く思う気持ちが故の失言でございました」
彼、柿本は絹姫に強い忠誠を誓っており度々その心から無謀なことをしてしまう傾向があるのです。
それを抑えるのは絹姫か桃枝の役割。
桃「絹姫様、帰りますよ。
前助様が心配しておられます」
桃枝はとても優しく穏やかな家臣でよく柿本と行動を共にしています。
柿本ほどではないけれど、彼もまた絹姫に忠誠を誓ったものの1人。
絹「…放っておけ。
妾はまだここに残る」
桃「ですが…」
絹「妾はもう童子ではない。
なぜみんな妾をそのように扱う？
弟の前助でさえそうじゃ…
息苦しくて仕方ない」
しん、と静まり返った空間にまたザワ付きが起きた。
前「姉上！」
そこには多くの家臣に守られながら手を振る前助の姿が。
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華ヶ崎レオ(プロフ) - さらさん» ありがとうございます！ものすんごいお褒めのお言葉頂けて嬉しいです…！豊前くんへの愛も深まったようで何よりですσ(´∀ ｀●)これからもよろしくお願いします！ (4月13日 11時) (
レス) id: c0d7bd9e07 (このIDを非表示/違反報告)
さら - 完結おめでとうございます！！もう泣きながら読みました！！素敵な作品書いてくれてありがとうございます！！お疲れ様です！！ますます豊前くん大好きになりました！！たま、新作も楽しみにしてます！！また始めから読んで来ます！！ありがとうございました！！ (4月11日 22時) (レス) @page27 id: f9b4a84be1 (このIDを非表示/違反報告)
華ヶ崎レオ(プロフ) - さらさん» ありがとうございます！！もうそろ終わりが見えて参りました…あと少しだけお付き合いください(*'-'*)ﾉ (4月7日 21時) (レス) id: c0d7bd9e07 (このIDを非表示/違反報告)
さら - めっちゃ感動しました！！最後読んでてポロポロと涙まで出ました！！舞台のお話もとっても良かったです！！豊前くんとも結ばれましたね！！お話も終わっちゃうのが寂しいです！！コレからも応援してます！！ (4月7日 0時) (レス) @page22 id: f9b4a84be1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華ヶ崎レオ
| 作成日時：2024年3月16日 9時
