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575話 勘のいい彼は ページ25

教室の前まで行った時だった。





ジェイド「アズール。」




肩にポンと手を置かれ、今自分がアズールだったのだと思い出した。


危うく自分のクラス、(D組)に入るところだった。




貴「……では、ジェイド、フロイド、Aさん、また後で。」




くるりと振り返り私の体(アズール)に1度視線を送りC組へと足を戻す



『絶対に、バレないように。』




教室に入ればジャミルがこちらへ寄ってきた。




ジャミル「アズール、今日の錬金術の授業は君とペアだったはずだ。
一緒に行かないか?」




あぁ。アズールのクラスはクルーウェル先生の授業だったわね……。




貴「えぇ、よろしくお願いします。」




彼は勘がいいから、バレないようにしなきゃ……。




そして魔法薬学室へ向かう道中



慣れない身体のせいか、




貴「うわぁっ」




よくコケる。




貴「…………痛い……。」




ジャミル「大丈夫か?アズール」




手を差し出してくれるジャミル



その優しさが沁みる





貴「ありがとうございます……。」


そして錬金術の授業でも……。


貴「……確かここにこれを入れて…」

あれ……

ぎゅっ


ジャミル「アズール!!入れすぎだ!!!」


少し押したはずなのに、握りつぶしていた。



アズールってこんな握力強かったんだ……




貴「ごめんなさい……ジャミル……さん……。」



ジャミル「いや、大事にならなくて良かったよ。」



貴「はぁ……。」


1人ショックで膝を抱えているとジャミルが怪しい眼でこちらを見つめてきた。




貴「あの、ジャミルさん……なんでしょう。」


恐る恐る問えばジャミルは顎に手を添えながら眉間に皺を寄せる




ジャミル「なんか今日の君は変だな。

…………なんというか、可愛い。」



貴「な!僕は可愛くありません!!」



バッと立ち上がればその腕をそっと掴まれる



ジャミル「そう慌てるなA。」


貴「別に慌ててなど……」


あれ…今私の名前……。


冷や汗が流れる


ジャミルは憐れむ様な顔をして肩に手を置く



ジャミル「大丈夫だ。何となく察したよ。
気づかれたのが俺でよかったな。
戻るまでサポートしてやる。」



あぁ、もうバレてしまったなんて……。



貴「ジャミルぅぅぅ……」


ジャミル「こら!その姿でくっつくな!!」



アズールも今頃苦労しているのかしら……。

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のん - すっごく面白かったです! (2022年3月25日 19時) (レス) @page38 id: 509edc9681 (このIDを非表示/違反報告)
ヒスイ(プロフ) - 玲さん» 玲さん!コメントありがとうございます!!更新頑張りますっ!! (2021年12月2日 21時) (レス) id: a217f5439d (このIDを非表示/違反報告)
- 毎日、更新を楽しみにしてみています。これからも頑張ってください! (2021年12月2日 19時) (レス) id: 7e4c77a810 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ヒスイ | 作成日時:2021年11月26日 23時

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