【BLEACH】箱入り娘の貴族の子

壱 ページ2

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ソロリソロリと月明かりの僅かな光で屋敷の外を目指す



ふっふっふ……私が誰か？



それは＿＿＿＿




｢居たぞー！！お嬢様だー！！｣




『うわ、もう見つかってしまった』




ダッシュで高い塀に向かう




軽く3メートルはあるのではないだろうか




まぁ登るわけではないのだから関係ないのだけれど




茂みに身を進め頬に引っ掻き傷を作りながら一部崩れた部分を探す




人ひとり、いや子供ひとり程分の小さな穴を見つけそこに身をねじ込む



途中斬魄刀が引っかかったが何とか塀を抜けた




初めて、外に出た




屋敷の外の空気は、美味しかった




しばらくそうしていたいが追ってくる使用人のことを忘れていた




大丈夫、今夜だけなのだ




今夜出れたならそれで満足だ




ダッと駆け出し私は清浄塔居林を出た




走って走って、着いたのは白い建物が建ち並ぶ場所




いつの間にか使用人は撒いたようだった




然しこれからどうしよう




行くあてもなければ帰り道も分からない




つまり、詰んだのだ





そして撒いたと思った使用人が数を増して迫ってきてる




あいにくまだ場所はバレていないが時期に見つかるだろう




どうしよう




角を曲がれば見えた人影




月が隠れたせいで良くは見えないが死神のようだった




死神ならば匿って貰えるのでないだろうか




然し逆に父と母のように殺されてしまうのでは




ええい、この際そんなことどうでもいいわ




なるようになれ！！





『そこな死神！！私を匿ってくれ！！！』

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