【あんスタ】_ 美しい『 彼 』_【男主】

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You . side









海沿いの町で、花火大会でKnightsとTrickstarが合同ライブを行うことを偶然知った。


Trickstarの状況について事細かに報告してくれていた茨からそれが伝えられてなかったのは、僕を気遣ってのことだろう。

観に行くわけがない。

でも、気づいたら花火大会が開かれる町を訪れていた。









『笑、ってる。』









僕が最後に見た泉の顔は、酷く暗い顔ばかりだった。

でも、ライブでは何か吹っ切れたかのように真と肩を並べて笑いあっている。









『よかった…』









涙を浮かべながらも幸せそうに笑う泉は、とても綺麗だ。

真と泉の声が混ざり合った、ハーモニーが聞こえてくる。


どうかそのまま、幸せでいて欲しい。
花火みたいな、とびきりの笑顔を咲かせて。









『……いい笑顔。』









スタッフらしき女の子に、二つの花束を手渡した。


ひとつは泉に。
鈴蘭とカランコエの花束を。

もうひとつは真に。
沈丁花とストックの花束を。


彼らのこれからの幸福を願って。









『＿＿見にきて、良かった。』









一夜の幸せを見届けたから…もう迷わない。

後は僕が、僕自身のために武器を振るだけ。


…帰ろう。

この夏の一夜の夢も、もう終わる。


……目を覚まさないと。









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「悠渚くん…ッ!!」









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