048.I F_イフ_ ページ49
『ねぇ、嵐。ライブ終わるの4時半だったよね...?』
「ええ、....そうだけど。」
時計の針が4時を指す。
『__まだ、間に合うね。』
「·········え?」
もし、貴方と出会うのがもっと早かったら――
もし、私が男の子だったら――
もし、私が――
いや、もしもなんて存在しないんだって最初から分かってた。
過ごしている今が全部明日につながっていく。
今日からすれば昨日は既に決まっていたんだ。
『____行って、ライブに!走ればまだ、間に合うはずだから。』
今はもうやり直せないけど、
貴方の隣に私が居る世界もあったらいいな。
「で、でも.....」
『もう!迷ってる暇があったらほら!走って!__嵐を待ってるファンがいるから。』
それでも何か引っかかっているのか躊躇って行こうとしない嵐。
プロデューサーとしての仕事は終わったと思っていたけどまだみたいだ。
『嵐の気持ち、ちゃんと伝わったよ。』
そういえば僅かに笑みを零し、ゆっくりと足を後ろに踏み出す。
名残惜しそうに時々私の方を振り返りながら。
――ねぇ、もういいよね。
自分にそう言い聞かせて。
「____頑張れ、お̀姉̀ち̀ゃ̀ん̀っ!」
今までの想いを全部乗せて、君の背中を押した。
君は口元に手をあて目を瞠った後、それを飲みこむように優しく微笑んだ。
君が振り返ることは、もうなかった___
I F :もしも君が私を好きだったら。
________________
〜Fin〜
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櫻田たると(プロフ) - 滅茶苦茶泣きました!胸がいっぱいになる素敵なお話でした。終わってほしくないっ!て過去一感じた作品です。嵐ちゃんだいっすきなのでフォーカスを当てて書いてくださりありがとうございますっ (1月29日 2時) (レス) @page50 id: 3341c19ec1 (このIDを非表示/違反報告)
納豆(プロフ) - めちゃめちゃ泣きましたありがとうございました(TT) (2022年6月19日 2時) (レス) @page50 id: be4291906f (このIDを非表示/違反報告)
紅狼鬼 - 涙が止まりませんでした。最高に素敵なお話で…knights推しの私にはたまらない話でした (2021年4月13日 7時) (レス) id: 343eec77e7 (このIDを非表示/違反報告)
梓桜 。 - はじめましてこんばんは、嵐,泉が最推しのうち2人になっている嵐ちゃんに好きが溢れて止まらない者です。 とても素敵なお話で泣いても泣いても涙が止まりません…こんな素敵なお話をありがとうございます。 (2020年10月26日 1時) (レス) id: f31cec74f3 (このIDを非表示/違反報告)
魅音 - 夢小説でこんなに泣いたの初めてです。このコメント書いてるときも泣きながらです(笑)こんなに感動できる小説を書いてくださりありがとうございます。 (2020年1月5日 1時) (レス) id: 759e209269 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シユ* | 作成日時:2017年1月9日 2時