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隣でベランダの淵に手を掛ける彼を見ていた。

ぐっと力を込めて伸びをする。
固まっていた身体を解すように軽く動いて
それで、一回だけこちらを見る。

その目は心なしか寂しそうで。
綺麗なライトブルーの瞳も、ライトイエローの瞳も 揃って私に何かを訴えかけてくるの。

... でも、みかがこっちを見てくれたのは一瞬だから。
わからない。


わかんないよ。






「 なぁ、Aちゃん? 」
「 ... ん? 」


寂しそうな声で、私の名前を呼んでくれたのに。
私は お酒で少し掠れた声で小さく声を出すことしかできない。

「 みか 」ッて、呼んであげられれば良いのにね。
なんて他人事みたいに思ってから彼をこっそり見上げた。



そしたらみかは、こっちを見てたんだよ。

瞳はそう、寂しそうなの。
でも、やんわり笑ってる笑顔にきっと嘘偽りはない。ソウイウコトが苦手なのはようく知っているつもりだったから。
... そんな私を欺く笑顔が出来るようになったとは、思いたくないし。

__ それで、私の頬をむにって掴んだ。



思わず出た素っ頓狂な声に、みかはいつもみたいに苦笑いをこぼした。






「 部屋、戻ろっか。Aちゃんも、身体冷やしてまうし。 」

「 そ、だね。 」



別に、何も思ってないわけではなかった。





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朝→←星



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作者名:MinT | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年7月7日 0時

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