会いたい…28 ページ15
「冷凍のアクエリアス持ってたからわたしに来ただけ。」
「そうなんだ〜。ねぇ、Aちゃん。早く戻らないとみーんな待ってるよ」
私を呼びに来たのか。
「うん。もう戻るよ」
「うん!あ、あとねぇ、部活の前に成宮先生が探してたよ〜倉庫に来てって」
「わかった。ありがとう」
先生…?なんの用事だろう。
それに、
「今井さんは、なんの用で?」
「湿布の予備貰おうかなって」
あーなるほど。
「そか。じゃ先に行く」
「うん!」
部活はあと2時間ある。練習メニューは把握してるから先に早く用事を済ませよう
倉庫に着くと、先生はいなかった。
まだ、ご飯食べてるのかなぁ。
それとも、裏の倉庫…?
足音が聞こえてきた。こちらで合っていたようだ。
「桜華?」
「あ、先生」
急いで来たのか息が上がっていた
「何か用事ですか?」
「え、お前が用事あるんじゃなかったのか?」
成宮先生は私が用事があると聞いたようだ。
おっと、これは嫌な予感。
「先生、誰に言われましたか?」
「ん?山瀬と黒川と白川だぞ」
「そうですか。先生緊急なので携帯の電源を入れてもよろしいでしょうか」
「はぁ〜?没収するぞー」
「良いですよ。そんなに困りませんし。部活もオフになりますし。」
一週間程度の没収で支障はない。
「はぁー。わかった」
ため息をつく先生をよそに急いで電源を入れた
早く。早く…。
電源が入りロックを解除してあるアプリを起動した。
「ところで用事ってなんだ?」
「あぁ、部活の1年生をまとめて勉強会をしようと思うのですが、どこか教室を借りてもいいでしょうか。」
咄嗟に思いついた嘘。自分でも驚いた。
「全然構わないけど…場所はここじゃなくても良くないか?」
不思議そうに私に言う先生。それはそうだろう。
「そうですね。…先生これを見てください」
アプリの画面を見せた。
「後でしっかり説明します。今だけ私にお任せ下さい。」
そう言い、ボタンを押した。
タイミングよく足音が聞こえた。
「あれれ〜優等生様と先生の密会〜?」
「なになに〜やーらし〜」
「…黒川と白川…!!」
「先生さぁ、桜華さんにだけ甘くない?
成績優秀だからなだけじゃないでしょ」
「山瀬!!ちがう!俺は…「先生」」
私は先生を止めた。そして、3人に問うた。
「あなた達、私と先生を騙して呼び出したの?」
「ふふっそうよ」
「なぜ?」
「うらやましいからよ!」
「だからと言って先生を巻き込むの?子供ね」
「うるさい!」
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作者名:雪空 | 作成日時:2017年12月5日 0時