36話 ページ36
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夏休みもあっという間に明け、夏休みボケしたまま課題を提出し、また淡々と授業を受ける日々が続く。
その片手間、目前に迫る体育大会の練習も始まり、毎日応援練習やら学年徒競走の練習に明け暮れていた。
その間件のショッピ君との二人三脚の練習もこなし、例の如く私は生傷が絶えない。奴は手加減という言葉を知らないらしい。
「ほらはよ立ってや。もっかいやるで」
「鬼ですか」
膝に絆創膏を貼っている最中の私に容赦ないショッピ君の言葉が飛んでくる。それに若干引き気味で返す。
今日も今日とてグラウンドの隅でショッピ君と真面目に練習をしているのだけど、私があまりにも出来なすぎるため周りのグラウンド使用者が先程からチラチラとこちらを見ている気配を感じる。
「もう絆創膏無いんですけど」
「舐めとけば治るらしいで」
「鬼！」
思わず叫んだ私に吹き出すショッピ君。膝も肘も絆創膏だらけの私。しかも夏なのでそれが目立つのだ。
とても不格好なのでこういう時に好きな人には会いたくない。
「あ、トントンさんじゃないすか、」
と言ってるそばから一体なぜなのか。これか、引き寄せの法則というやつは。
グラウンドを横切っておそらく帰ろうとしていたトントン先輩がショッピ君の声に気づき、此方に歩み寄ってくる。
「お前………Aに何してん」
「違います先輩。青春の傷です」
絆創膏だらけの私を上から下まで見てショッピ君に詰寄る先輩。案の定先輩から怒りのオーラが見え隠れしていたので慌ててそう説明した。
「俺のせいじゃないっすよ。寧ろAが運動音痴過ぎるんで俺がいじめられてんす」
「それは全くその通りなのですみません」
ショッピ君の言葉に横から謝罪申し上げるけど、トントン先輩はまだ納得いっていないようで難しい顔のまま。
「でも痛いやろ、それ。ショッピ君の気持ちも分かるけど手加減したってや」
「先輩…！好き！」
「はぁ……トントンさんAのこと甘やかしすぎっすよ」
優しい先輩に目を輝かせれば、ショッピ君からピシャリと言い放たれる。いいじゃん甘やかしても！
当の先輩も「それは俺も否定できんなぁ」と困ったように笑うので、ショッピ君はクソデカため息。そして諦めたように「もうええわ」と小さく笑った。
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美雨 - この作品お気に入りすぎて5回くらい見ました、、、()本当に素敵な作品できゅんきゅんしまくりです！！！最後の言葉がぐっと来て本当に泣きそうになりました。素敵な作品ありがとうございました。 (2023年1月7日 17時) (
レス) @page50 id: c21832273f (このIDを非表示/違反報告)
しょうゆ - はぅ、、、、、とんとん、、、、、ちゅき、、、、、 (2020年9月28日 11時) (レス) id: f773b15172 (このIDを非表示/違反報告)
水飴(プロフ) - 初コメ失礼します…あー！！！！！甘酢っぺぇ！会社の方見てからこっち来たんですけどどっちも甘々なのになんか、両方とも違う甘々でくっときました…天才ですか…好きです。長々と失礼いたしました…これからも応援しています…！ (2020年7月13日 6時) (レス) id: 57a2a5c5a9 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - もうなんか今順番に読んでるんですけど必ずと言っていいほど泣くんですけど、え？tn氏かっこよすぎん？好き。 (2020年5月26日 3時) (レス) id: d1841ceef2 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - 初コメ失礼します！もう感動しすぎて泣いちゃいました........ (2020年5月13日 17時) (レス) id: a7dcf8f420 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆらら
| 作成日時：2019年12月31日 0時
