32話 ページ32
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かなり怒っているトントン先輩にグイ、と腕を引かれ、勢いのまま先輩の背中にブッと鼻を強打するありがち展開。
「トントン先輩。いつまでもAちゃんのこと宙ぶらりんにしといたら、俺貰ってきますよ」
「……はぁ？お前に関係ないやろ」
バッチバチに火花が見える2人の間で1人でオロオロ。腕は先輩に掴まれたままで、その手にさっきより力が籠った気がした。そして私の鼻もジンジン痛む。
「女は気が変わるの早いですから、余裕かましてたら痛い目みますよ」
「ちょっと！？私気なんて変わらないけど！」
と、心の中で思ったはずなのに思い切り口に出ていたらしく、2人の視線が突き刺さり「あ、続けてどうぞ…」と先輩の後ろで存在感を消して小さくなった。
「………って、言ってんで？こいつかなりしぶといからなぁ。お前と一緒で」
「せ、先輩。抑えてください」
ケンちゃんを煽る先輩を小声で諭せば、当然ケンちゃんからも反論が飛んでくる。
「そのしぶとさに折れたのはどこの誰でしたっけ？」
「ケンちゃん！？先輩はまだ折れてくれてないから！」
じ、っとケンちゃんを睨む先輩。一触即発どころかもう触発している。
「それに、Aちゃんが仲良い男って俺や先輩だけじゃないですから。確か、ショッピ君、だったっけ？」
ねぇAちゃん？と唐突に話を振られ、エッとキョドる。
いやいや、ショッピ君は唯一無二の私の友人なんです。見逃してください。
けど、この間ショッピ君にヤキモチ妬いてた先輩にとってはそれも不服なのかもしれない。
この場にいないショッピ君に、このいざこざに名前を出してしまい心の中で謝罪申し上げつつ、ついでに私をこの場から解放してくれと助けを求めておく。
トントン先輩が押し黙っているのをいいことに、ケンちゃんの口は止まらない。
「2人クラスでめっちゃ仲良いんですよ。付き合ってると思ってる人も少なくないです」
エッ、ソースは何処ですかそれ。今すぐやめてください。
「この間も2人で遊ぶ予定立ててたよね？Aちゃん」
「えぇ！？立ててないよ！」
本当に身に覚えのない話題に、ショッピ君て彼女いたっけ？と人違いの線を疑っていれば、ふと思い出す。
そう言えばこの間、二人三脚の練習日程を押さえようと2人で予定を立てていたけど、もしかしてケンちゃんがそれを見ていたとか？
案の定「この間のHRの後…」と話し出したケンちゃんに、点と線が繋がった。
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美雨 - この作品お気に入りすぎて5回くらい見ました、、、()本当に素敵な作品できゅんきゅんしまくりです！！！最後の言葉がぐっと来て本当に泣きそうになりました。素敵な作品ありがとうございました。 (2023年1月7日 17時) (
レス) @page50 id: c21832273f (このIDを非表示/違反報告)
しょうゆ - はぅ、、、、、とんとん、、、、、ちゅき、、、、、 (2020年9月28日 11時) (レス) id: f773b15172 (このIDを非表示/違反報告)
水飴(プロフ) - 初コメ失礼します…あー！！！！！甘酢っぺぇ！会社の方見てからこっち来たんですけどどっちも甘々なのになんか、両方とも違う甘々でくっときました…天才ですか…好きです。長々と失礼いたしました…これからも応援しています…！ (2020年7月13日 6時) (レス) id: 57a2a5c5a9 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - もうなんか今順番に読んでるんですけど必ずと言っていいほど泣くんですけど、え？tn氏かっこよすぎん？好き。 (2020年5月26日 3時) (レス) id: d1841ceef2 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - 初コメ失礼します！もう感動しすぎて泣いちゃいました........ (2020年5月13日 17時) (レス) id: a7dcf8f420 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆらら
| 作成日時：2019年12月31日 0時
