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まじで切羽詰まるくらいしんどなったら、と声をかけたショッピくんだけど、私はもうその時点で既に割と切羽詰まっていた。
だから、プツンとその糸が途切れたのも、それからすぐの事だった。
今日も今日とて残業を済ませ、電車に揺られて帰宅したのは午後9時過ぎ。
近頃トントンくんが帰宅するのは大体22時頃で固定で、私はその間にご飯の準備を済ませておくのが常だった。
今日もそのルーティンを果たし、帰宅してから立ちっぱなしの足をようやくソファーに投げ出した時。
机に置いた携帯が着信を知らせ、画面を見れば″トントンくん″の文字。
「もしもし……どしたの？」
『あ、Aちゃんもう家におる？』
電話は疎か、名前を呼ばれたことすら久しぶりすぎた私は、突然のその電話に色んな意味で心臓がバクバクと音を立てていた。
今じゃ顔を合わせてもまともに喋らない彼からの電話。当然いい予感などしない私は、思わず耳に当てた携帯をキュッと握りしめた。
『すまん、急で悪いねんけど、今日飯要らんから』
「え、」
やっぱりね、という悪い予感の的中に、私の中にじわじわと黒い気持ちが広がっていく。
「………、食べてくるの？」
『おう。久々に飲んでくる』
「そんなの……もっと早く言ってよ、」
私だって、トントンくんの帰宅時間に合わせて作り終わるようにしたり、帰ってきてすぐに食べられるように温めておいたりと色々準備してることもあるのに。
そう思えば、自然と口から零れたのは彼への不満。ポロッと言ってしまったそれは、当然彼をムッとさせたようで。
『急やってんもん。たまにはええやろ、息抜き』
「、は？」
耳に飛び込んできた言葉に思わず鋭い声が漏れる。
今、『息抜き』って言った？
「なに、それ。散々ゲームで発散してるくせに、」
『え？』
「こっちだって仕事して帰ってきてご飯作って洗濯して掃除して、…全部、やってるんですけど」
1度飛び出した不満は、もう後には引けないと溢れ出した。
「言っとくけど私、トントンくんのお世話係じゃないから！何でもかんでも押し付けられて冷たく当たられる私の気持ち考えたことあるの？！」
『！違っ、Aちゃ、』
焦ったような彼の言葉も耳に入らず、私は怒りのままに言った。
「________もう…いい。…私のこと大事にしてくれるって、言ったくせに」
全部嘘じゃん。
言葉尻にそう付け加え、トントンくんの返事も聞かずに電話を切った。
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yuriori12911(プロフ) - 感情移入しすぎて号泣しました。めっちゃ良かったですありがとうございます！ (2021年7月19日 17時) (
レス) id: 83dc3f3be9 (このIDを非表示/違反報告)
Ono - ヤバいtnさんと主人公ちゃんの様子がすごすぎる良いな僕も結婚したいなあ 少し遅いけど完結おめでとうございます 何年も誰も感づかないって逆にすごいな 面白かったです (2021年7月1日 21時) (レス) id: 349a20a4df (このIDを非表示/違反報告)
亞代(プロフ) - 初めまして。完結までお疲れ様でした！ リア設定での会話運び、ネタの進み、言葉選びまでどれも好きで好きでたまりませんでした。素敵な小説に出会えて本当に嬉しかったです。丁寧な文章に一読惚れ？してしまいました。過去作品を拝見しこれからも楽しませて頂きます！ (2021年5月31日 23時) (レス) id: ffc410049a (このIDを非表示/違反報告)
TAMA(プロフ) - 完結ありがとうございました。お疲れ様です。いつもはtnさんに振り回される主人公だったのが、今作は逆も見れてそれも凄く良かったです。二人とも可愛くて…！！ (2021年5月31日 16時) (レス) id: a53139177d (このIDを非表示/違反報告)
碧翔 - 更新停止になった時に、「完結しないのかな」とか思っちゃいました。でも、ランキング見て「あれ、更新ある！？」とか思って帰ってきました。完結おめでとうございます！新作待ってますね。 (2021年5月30日 22時) (レス) id: 0e1788e627 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆらら
| 作成日時：2021年2月16日 20時
