12話 ページ13
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次の日の朝、登校するや否や私は『生徒指導』とプレートの下がる部屋に連行されていた。
普通の教室より幾分狭いその部屋に呼び出しを食らうのは珍しい事ではなく、少なくとも1週間に1度はここに来ていた。
だけど今日は、1週間に2度目の連行。
つまるところ、いつものように授業をサボったことに対するお叱りが理由では無いらしい。
ソファに足を組み、背もたれに深く背中を預ける私を、目の前に座る担任は厳しい目で見ていた。
その理由については幾つか心当たりがあるけれど、一体どれがバレたのかな。
伺うようにくるりと目を動かし先生を見上げれば、組んだ私の脚から目を背け、口を開いた。
「昨日の夜、何してた？」
「家に居ましたけど」
「家に帰る前、だ」
重々しくそう言った。
んー、なんて小首を傾げて考える素振りを見せ、さてどう言い訳しようかと頭を働かせる。
昨日、服を着て部屋を後にしたのは午前0時。一瞬で高校生だとバレる胸のリボンは付けず、携帯片手に俯きがちに街の雑踏を歩いていた。
当然多くの人とすれ違い、私を怪訝に見ている人もその中には居た。
運良く補導されずに電車に乗りこみ帰宅したと思っていたけれど、やっぱり誰かが見ていたらしい。
私は言いたい。
じゃあ、逆にその『誰か』はどうして深夜0時にホテルの建て並ぶその場所にいたの？
目の前に座る担任_____この男は、一体誰からそれを聞いたの？
クスリと笑みがこぼれる。
______はい先生。私にカマをかけようとしたのが悪いんだからね。
「私を停学にする前に、″それを見た人″を停学にさせるのが筋じゃないですか？」
「、っいや、それは…」
「ねぇ先生。先生こそ昨日の夜、″ナニ″してたの？」
髪を耳にかけ、目の前に座る顔面蒼白な″男″に顔を寄せて小首を傾げる。
歪む口角を理性で抑えつつ、今にも口からこぼれそうな笑いを堪えるのに精一杯。
私から顔を背けた先生は、「ほ、HRが始まるからもう戻れ」なんて、私がいつもつく雑な嘘よりも遥かに雑な言い逃れで私に退室を促した。
でも、この状況は私にとってラッキーだった。担任の弱みを握った今、今後私にとってそれが優位に働いてくれるだろうな、と足取り軽く教室へ戻ったのだった。
いつものアプリで先生のアカウントでも探しておこう、と思いながら、私はまたクスリと笑った。
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ことこ(ドS娘)(プロフ) - ありがとうございます。あなた様のおかげで、ut先生とtntnの魅力に気づきました。 (2020年8月16日 12時) (
レス) id: 0a70119f62 (このIDを非表示/違反報告)
豚さん - 今日見つけて一気読みしちゃいました.....面白すぎます多分8回以上は号泣しました....『こっち向いて、先輩』もすっごく見てました!!ドロドロしてるのめっちゃ好きなのでめっちゃ面白かったです、これからもいろいろな小説の更新頑張ってください!!! (2020年6月12日 14時) (レス) id: dc625e2a67 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - もう病み具合がちょうど良すぎて登校日なのに徹夜しちゃいました！あまりグロいのに耐性ないんですけど案外普通に読めました！これ読みながらとあるボカロ曲聞いていたら歌詞の意味が違って聞こえましたw (2020年5月26日 6時) (レス) id: d1841ceef2 (このIDを非表示/違反報告)
しき - あ、神でした (2020年5月25日 16時) (レス) id: 1586e9f170 (このIDを非表示/違反報告)
かな - 完結おめでとうございます！いや…いい意味でゾクゾクしました…本当にゆららさんが書く小説どれも大好きなので読んでる時、ドキドキしながら次の更新を待っていました！新作も楽しみにしております…！、！！ (2020年5月25日 11時) (レス) id: 85216316b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆらら
| 作成日時：2020年4月25日 0時
