40話 ページ41
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私がいくらゾムくんを好きだろうと、既にはっきり伝えられているのだ。
『Aの事は好きにならない』と。
その圧倒的な事実に私はどうすることも出来ず、ただ1人ゾムくんを思い続ける事しかできないわけだけど。
私がいなくなったゾムくんの隣には、数日経った今も代わりの女の人は現れない。「他に好きな人が出来ない」と言っていたゾムくんの言葉は嘘ではなかったんだな、とぼんやり考えるも、世界中で私だけ恋愛対象外のレッテルをはられている今、後ろの席に座るゾムくんの気配を感じながら仕事に勤しむことしか私には出来ないわけで。
ゾムくんと離れてから、あからさまに男の先輩は私に優しくなった。書類を頼まれることはまだあるものの、やたらと話しかけられるようになった。
男の人って本当に誰でもいいんだな、とゾムくんを想ってブルーになる私の気持ちを他所に、今日も私は周りの対応が急に変化したことに着いていけず。
「Aちゃん､今日みんなで飲み行くんだけどどう？｣
華金と呼ばれる今日、私のオフィスでも1週間をアルコールで労う会が行われるようで。
それそこ以前、金曜は決まってゾムくんと2人で近所の居酒屋へ足繁く通っていたわけだけど、当然のことながら今日私はなんの予定もない。
「いや…私は…」
「えー、今日も予定あるの？」
相変わらず断り続けているよく知らない先輩たちの飲みの誘いに乗ったことはなく、当然今日も同じく断りの返事を考えていた。
けれど、ゾムくんと関わることがなくなって暫く経った今、社会人として、この先ここで仕事をこなす身として、このまま先輩たちの誘いを無下に断るわけにはいかないな…とも思っていたのだ。
「………ない、ですけど、」
「え、ほんと？じゃあ行こうよ、俺Aちゃんとあんま話したことなかったしさ」
だからって親睦を深める必要はあるのだろうか、なんて思いつつも、私は社会人として渋々その誘いに乗ることに決めたのだ。
「待ってください先輩、それ俺も行っていいすか？」
私が先輩の言葉に曖昧に頷いたとき、いつかと同じように私の後方から突如発されたその声。
それはコロコロとキャスターのまま私の隣へ移動してきたゾムくんのもので、私は俊敏に彼の方へ目をやってしまう。
「え…？2人って…、」
「なんもないすよ。ただの同期なんで」
ゾムくんの言葉に納得する先輩と、『ただの同期』という言葉にズン、と心臓が重たくなる私。
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ぴざる2号(プロフ) - 泣いた…やばい…うわぁぁ…好き…（語彙力皆無） (2021年3月31日 14時) (
レス) id: fa56edbecd (このIDを非表示/違反報告)
ことこ(ドS娘)(プロフ) - あーーーーーーーーーーdi先生ーーーーーーー(震え)って現在なってます。うううううう推しはzmさんなのにううううううこんなに私を惑わすなんて……罪ですねっ！！(オールで小説を読んでた馬鹿野郎より) (2020年8月15日 8時) (レス) id: 0a70119f62 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - えぇ、、、無理、、、好きです。もう最高でした！神作品ですね！というかtn落ち多いしzm落ちのこの作品もむっちゃよくてtnzmが最推しな我歓喜 (2020年5月26日 2時) (レス) id: d1841ceef2 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - あと1週間はこのお話のエモさを思い出しては悶えると思います。本当に素敵な作品をありがとうございました。次回作も応援しています！長々とｺﾒﾝﾄ失礼しました。 (2020年3月6日 9時) (レス) id: e6da1803b4 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 変わっていく気持ちが、さらにutさんと2人は違うということを強調されていて、報われないutさんに心が苦しいです。でも2人がﾊｯﾋﾟｰｴﾝﾄﾞを迎えられて本当によかったです。zmさんはこのお話の主人公でしたが、utさんこそ間違いなくヒーローだったと思います。 (2020年3月6日 9時) (レス) id: e6da1803b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆらら
| 作成日時：2020年2月11日 22時
