やってしもうた。 ページ10
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「あの、昨日はすみませんでした。
この子の部屋に行くはずだったんですけど、階数間違えちゃって…」
「全然大丈夫です、気にせんとってください」
“この子”の正体である萌に軽く手を当てて、小島さんに昨日のことを謝る。
マスクしてるから表情は分からんけど、そこまで気にしてる様子もなさそうでホッとしたところでエレベーターが開いた。
自分の部屋の鍵を開け、申し訳ないとは思いつつ2人をベッドに寝せるようお願いする。
「ホンマにありがとうございました。
あ、これ、おふたりのジャケットと帽子です。一応持ち方気をつけたんですけど、シワ付いてたらすみません」
「いやいや、ありがとうございます」
「う…っ、吐く……」
2人にそれぞれ帽子とジャケットを預けた直後、川崎さんのか細い声が聞こえた。
「川崎さん！寝たまま出さんといて！
ちょっとだけ我慢しよ、な！」
急いで川崎さんを担い出トイレへ。
想定していた状態になってしまった川崎さんの背中を擦っていると、途端に嫌な予感がした。
川崎さんに声をかけ、今度は萌の方へ向かう。
「兄さん、兄さんどこ行ったん？」
「萌、兄さんもうおらんで。もうホテル帰ってきとるよ」
兄さんが上京してからは、兄さんに会った日の夜は決まってこう。
いつも飲みすぎて、兄さんと別れる前に潰れて、起きたかと思えば「兄さん」と言いながら泣いて。
こっちも背中を擦りながら声を掛け、涙を拭いてあげてから起こして水を飲ませれば、泣き疲れてまたすぐに寝た。
萌が寝たタイミングで川崎さんも落ち着いたようで、うがいをさせた後に水を飲ませ、再度ベッドへ寝かせた。
一息ついたところで、2人を見送れなかったことに気づいて後ろを振り向くと、何とも微妙な顔をした2人がそこに立ったままだった。
「すみません、お見苦しいものを…。
普段はこんなに手がかかる訳じゃないんですけど、楽しかったみたいで」
「あ、いや、こちらこそ何かお手伝い出来れば良かったのに、何も出来ず…」
「いやいや！呆気に取られちゃうのも分かりますし、部屋に連れてきてくれただけで十二分に助かりました」
今度こそ2人を見送り、萌と川崎さんが起きた時にパニックにならないよう電気をつけたまま椅子で寝ることにした。
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もやし(プロフ) - Sara_nさん» 返信遅くなりすみません。一通り確認してみたのですが、私の端末では最後まで名前変換が対応していたので改善が出来ず……申し訳ないです。過去の更新の仕方に何か問題があったのかと思います。ご指摘ありがとうございました。 (2022年11月27日 16時) (
レス) id: d1393d657d (このIDを非表示/違反報告)
Sara_n(プロフ) - 途中から名前変換が対応してません… (2022年11月19日 8時) (レス) @page28 id: 90a98b993e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もやし | 作成日時：2022年9月3日 2時
