第1話:initium ページ3
夕日が射し込む中
スカートを揺らし、コツコツとローファーが校門へと向かう
そして校門から最初の一歩が刻まれた直後
黒いリムジンが彼女の目の前に止まる
風が靡き、膝辺りにを摩れる布
「お嬢様、それセーラー服じゃないですか」
『ええ……忘れていたわ』
リムジンから一人の執事姿の男が降り、初めて言葉を交わす
「それじゃあどうぞ?お嬢様?」
執事はリムジンの扉を開き、彼女の手を引く
『お嬢様はよして頂戴……(執事)』
「はいはい、Aお嬢様」
彼女は薄く苦笑いを浮かべ、リムジンに乗り込む
(執事)は運転席に戻り、早速アクセルを踏んだ
彼女はリムジンの中、外をちらりと覗き
直ぐリムジンの中にある更衣室に消えた
「着きましたよ……御坊っちゃま」
『あぁ、ありがとう(執事)』
次リムジンから降りてきたのは彼女ではなかった
黒い短髪の可愛らしい少年が現れた
少年は(執事)に開かれた重たい玄関の戸を潜り抜ける
その刹那
「「「「「お帰りなさいませ、A御坊っちゃま」」」」」
大勢の執事とメイドが頭を下げた
『……あぁ』
少年はそれだけ言うと、(執事)を連れ早足に廊下に消えた
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(執事)
A専属の執事
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イニティウムはラテン語ではじめを意味します
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Momo_Tarou(プロフ) - 面白すぎます!!更新がとっても楽しみです!!頑張ってください!! (2020年1月17日 21時) (レス) id: 55132ee02b (このIDを非表示/違反報告)
月明かりと紅色(プロフ) - 愛梨沙さん» コメントありがとうございます!なんとか頑張ります! (2019年10月6日 16時) (レス) id: ce1b07ed69 (このIDを非表示/違反報告)
愛梨沙(プロフ) - 面白いです。更新楽しみにしてます (2019年10月6日 16時) (レス) id: cd2953f50f (このIDを非表示/違反報告)
月明かりと紅色(プロフ) - まゆさん» 優しいコメントありがとうございます!頑張ります!なんとか完結できるよう頑張ります!もう本当に、コメントありがとうございました! (2019年8月5日 22時) (レス) id: ce1b07ed69 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2019年8月5日 21時) (レス) id: f826ed1a12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月明かりと紅色 | 作成日時:2018年9月27日 23時