もぐもぐ52回 ページ10
僕はペタリと座り込んだ
«母上!?»
«大将!しっかりしろ!»
貞と薬研の声が頭に響くけど、反応することは出来ない
『なん、で……?どうして……?』
体がカタカタと震える、歯がガチガチと噛み合わない
冷たい虚ろな目でこちらをじっと見つめるハルネさんとアヤネ
「A……お前には酷い目に会わされたからなぁ……ほら見ろよ」
主は白衣を捲ると、そこには鉄で出来た義手と義足
「お前に喰われた手足だ、お前にはお仕置きが必要だなぁ」
少しずつ近付いてくる足音
『あ……』
髪をグシャッと捕まれ、持ち上げられる
『いっ!』
そして頬を殴られた
「ははっ……お前ら、やれ」
主はハルネさんとアヤネに命令すると、こちらを殴る蹴るし出した
『……っぁ、ハルネ、さん……アヤネ……』
彼女らは僕の声に一つも反応しない
その時、念話が通じ出した
«母上、あれは本当にハルネとアヤネなのか?»
『だって……あれは』
«ハルネもアヤネもあの時死んだんだろ?目の前にいるのはもう»
«ハルネとアヤネじゃない»
«ねぇ母上、そいつらを解放してやって、その男から»
貞の声がやけに耳に残った
『悪喰』
すると足元から黒いものが飛び出し、ハルネさんとアヤネを包み込んだ
「なっ!?」
『あなたには終わらない悪夢を』
『
悪喰が主を包み込み、消した
そしてハルネさん達を包み込んだ悪喰も影のように落ちた
『おやすみ』
頬を撫でる涙を僕は拭い、その場を後にした
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ハイキュー大好き!!(プロフ) - 続きがとても気になります!!更新頑張ってください!! (2020年10月9日 16時) (レス) id: 2d39102061 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月明かりと紅色 | 作成日時:2018年6月22日 3時