クライ審神者~ぱーと２~【刀剣乱舞】【FAIRY TAIL】 (ページ22)

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もぐもぐ63回ページ22

この感じ……本気でヤバい奴だ、皮膚がピリピリする

『皆……僕の後ろに居てね』

冷や汗が頬を伝う中、僕は黒い布を剥ぎ取る

その下に居た彼は……

『っ！？』

「なっ！」

皮膚がポロポロと剥がれて、額からは2本の角、虚ろな瞳は真っ黒……これは、もしこれが資料で読んでいたあれなら、彼は

『堕ちかけてる……』

「あにじゃ……ぁにじゃ」

彼はずっとあにじゃ、兄者と呟いている

ふと、彼の周りを黒い霧のようなものが覆い始めた

『不味いっ！』

僕は咄嗟に黒い霧のようなものを吸い込んだ、しかし

『ゲホッ！ゴホッ！……ウエッ』

「主さん！」

「母様！？」

吸い込んだ途端に咳き込み、激しい吐き気が襲ってくる

閉じた口の端からは血が細く垂れた

『これ……アレルギー(負の感情)か』

体が有無を言わせず拒否反応を起こす

目眩、吐き気、吐血、それから腹痛に頭痛

兎に角色々な悪いものを詰め込んだもの、それが拒否反応として出てる

『キツイ……』

それでも次から次へと溢れる負の感情をなんとか吸い込むが、どんどん意識は霞むし、体調は悪いし

『うぷっ……オエッ、ウゲェ……はぁ、はぁ』

吐き出すのは血ばかり、しかも吐き出しても全く良くならない……それよかますます酷くなる一方だ

『フー……フー……』

唇を噛みしめ、なんとか意識を保つ

まだ……まだ！

『僕は……守りたいんだ』

もう失わないために

……ラクサスもこんな気持ちだったのかな？

僕の抵抗も虚しく、負の感情は僕を覆い

僕はどうしようもなくなり倒れた

皆の声が、聞こえた