＊最 低 彼 氏＊【黄瀬涼太】

story6 ページ8

「っけほっ…」
昨日辺りから咳が止まらない。

季節の変わり目は風邪を引きやすいと言うけれど、それは本当みたいだ。







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何とか講義を全て受け終わって、部活まで時間もあるしどうしよう、なんてぼーっとした頭で考えを巡らせているといつの間にか目の前にいた昨日の彼女達。


ちょっと来てもらえる？とにっこりと呼び出されて寒気がする。




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丁重にお断りをしたのに無理矢理引っ張って連れてこられたあまり使われてない建物の陰。

なんて乱暴な人たちだ…







黄瀬くんと別れて、だとか

赤司くん達が守ってくれると思って調子乗るな、だとか

聞いてるだけで頭が痛くなる一方的な言葉の嵐。





頭も回らず「はぁ」とだけ返している私に苛立ったのか近くにあったバケツの水を掛けてくる。


「つめたっ、」



表情を歪ませた私を満足気に見下して、笑顔で去って行く彼女達。




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寒い


…確か、体育棟にシャワールームがあったはず…


頭ががんがんと殴られているような感覚。






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…あ、やばい…





ふらりと地面に倒れ、そのまま意識を失った。








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目を覚まして見えたのは見慣れない天井と大きな水色の目の彼。

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