story2 ページ4
休み時間、一件のメールが届く。
『ごめん、今日も一緒に帰れない。』
それだけの絵文字も顔文字もないメール。
朝会話聴いてたから分かってるけどな、と思いながら
『わかった』
とだけ返信する。
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家に帰ると、制服すら脱がずにベッドに倒れ込む。
___今日の黄瀬くんは朝見せつけるようにキスをしていました。
ってゆうか私キスされた事ないな。
最近放課後一緒に帰ってないな。
朝も一緒にいられるの数分だけだ。
寂しいけどそんな事言ったら別れられちゃうかな。
…そんなの嫌だ。キスされなくても一緒にいれなくても彼女って立場は誰にもあげれない
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プルルルル…、と携帯の着信音でふと我に返り、自分の考えてる事に嫌悪を覚えた。
そんな考えを打ち切るように電話にでる。
貴「もしもーし。どなたですかー?」
黒『僕ですけど。なんで確認してから出ないんですか』
貴「テツヤ!どうしたの?」
黒『…いえ…なぜかいきなり掛けてみようと思って…なんででしょうね』
貴「なにテツヤエスパーなの?」
黒『…やっぱりなにかあったんですね?黄瀬くんですか?』
貴「…やっぱりエスパーだ」
黒『君の考えてることなんて全てお見通しですよ』
貴「なにそれこわい」
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なんてふざけた会話を挟みながら今日の事を話す。
黒『……そうですか。』
貴「うん…っていうかテツヤ歩いてる?
今どこいるの?」
がちゃ、と部屋のドアが空く。
黒「『君の後ろです』」
二重に声が聞こえて、テツヤが現れる。
貴「…まじで怖いってば」
黒「近くを通ったので」
目をこれでもか、と開いて驚いてるであろう私の顔を見て吹き出したテツヤにつられて私も笑い出す。
一通り笑ってからまた話を始める。
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黒「あ、もうこんな時間ですか。
帰りますね」
貴「うん、…ありがとうテツヤ。」
黒「…たまたまですよ」
貴「それでも。ありがとう」
黒「……泣きたかったら泣いていいんですよ。
…僕の胸ならいつでも空いています。」
テツヤは意外と大きい手で私の頭をぽんぽん、と撫でて部屋を出て行った。
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まこ(プロフ) - 面白かったぁー!黄瀬くん大好き! (2015年4月13日 23時) (レス) id: e16da1368c (このIDを非表示/違反報告)
氷室辰也ファンクラブ会長 - 続きが楽しみです〜 (2015年4月5日 9時) (携帯から) (レス) id: a1dccddbfa (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃん(プロフ) - 切ない…(涙)最後、みんな幸せになってほしいです。 (2015年4月2日 20時) (携帯から) (レス) id: 5893ca365b (このIDを非表示/違反報告)
マカロン - すっごく切ないです。涙がボロボロ出てきます。 (2015年3月31日 4時) (レス) id: a2162d4b3c (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 切なすぎて泣けます(´;ω;`) (2015年3月30日 1時) (レス) id: 87383982e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:遙 | 作者ホームページ:http://commu.nosv.org/p/haruna0325
作成日時:2014年11月8日 20時