＊最 低 彼 氏＊【黄瀬涼太】

story17 ページ19

彼女のアパートを出て、ふらりと壁に寄りかかる。

…追い出された？






謝らなければ、と思っていたのに。





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黄「黒子っちLINE誰としてるンスか？」

黒「…Aさんですけど…彼女風邪拗らせたっぽいです」

黄「はぁ！？なんでっ」

黒「知りませんよ、昨日寒かったからじゃないですか」

昨日は、俺が…





体は震えてた。
手は冷えていた。





俺の、せいで。




黄「俺の、せいで…」

黒「あぁ、そうですね。前の風邪も君のファン、とやらに掛けられた水のせいですし。」

黄「はぁ！？っなんで言わなかったンスか！」

黒「口止めされてました。言っちゃいましたけど」




激昂する俺に淡々と答える黒子っち。




だけど彼の目は怒りを抑えていて。

それは他でもない、俺へ。



黒「…君だって知ってるでしょう、彼女の過去は。

…それにつけ込んだ様なものでしょう？」





呆然と突っ立ってる俺に、次の講義があるので、と告げて、黒子っちは去って行った。

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