みにまむ ９ ページ10
「今日は有栖少女が編入してきた祝いとして、個性アリの……」
「「「個性アリの……？？」」」
この場にいる全員が生唾を飲み込む。
「かくれんぼを行う！！！」
昭和の漫画みたいに、ズコー！っと皆転ぶ
「かくれんぼかいっ！別に祝われなくてもいいんですけど！」
「いいじゃんいいじゃん、祝われとこうぜ折角だし！」
相も変わらず肩に掴まっている上鳴君が、私の黒髪をぐいぐいと引っ張る。投げ飛ばしたい。
「鬼は例の如く抽選で障子少年、切島少年、爆豪少年、八百万少女、葉隠少女だ！」
「葉隠さん最強説」
「も〜！葉隠さんだなんて堅苦しいよAちゃん！！透って呼んでね！」
浮いている手袋が陽気に動く。葉隠さ…透ちゃんの人の良さが出てて可愛いなぁ…。
「Aちゃん！一緒に隠れよう！！私昔っから頭悪いで、すぐ見つかってしまうん…」
「うん、全然いいよ！むしろその方が良いといいますか…みんなの個性もまだ把握してないから」
この麗らか天使 お茶子ちゃんの隣にいたら全て頑張れる気がしてならない。
「(コイツ本当に上手くやれるのか？)」
私が知らないところで上鳴君は失礼なことを考えていたみたいだ。
「こんな場所、普通は来ないでしょ…流石ヒーロー科としか言えない」
工場や住宅街、ビルやら街並みを再現したステージでのかくれんぼ。何処にこんな金があるの雄英
「こっえぇ…ビルの屋上ってこんな高かったっけか……別に高所恐怖症でも無いけどさ」
「上鳴君、小さくなっとるからとちゃうん？」
「その可能性９３％」
「数字微妙だなぁ……」
『それじゃあスタートだ！！』
オールマイト先生の声が拡声器越しに聞こえてきた。
「Aちゃん、初のヒーロー基礎学の始まりやね！」
「俺を落とすなよ」
「う…うん！！」
さぁ、普通科がどこまでいけるのか挑戦だ！！
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作者名：真裏 | 作成日時：2017年10月9日 8時
