【ドラえもんズ】消えたあのこ

プロローグ ページ1

聞いてしまった



いずれ聞かされていた残酷なこと



「ドラえもんズの存在を無かった事にしましょうか｣



嫌だ、皆を消すなんて、お願いやめて



「いえ、それはよしましょう。彼等は子供受けがよい｣



その言葉に胸を撫で下ろした。しかし次の瞬間私は氷ついた



「消すのなら彼女にすべきだろ。A君｣



…え？…私？



確かそう言った人の声は一番偉い人だった気がする




「な…何故です!?何故彼女が消えなければならないのです!!｣



一番偉い人に歯向かえる人はおらず、皆が黙ってしまっていた中で聞こえた男性の声



彼は、私のファンだと言ってくれた新人さんだった



「…男女間に友情は成立しない、というだろう。ドラミ君はキッド君と恋仲でドラえもん君の妹だからドラえもんズの仲間であっても不思議はない
しかしA君はどうだ？誰かと家族という訳でも恋人という訳でもない。彼女がドラえもんズの仲間であるのは不自然だ｣



「しかしですね！彼女は――｣



なお歯向かう新人さん



そんな新人さんに偉い人はため息を吐いた



「…しょうがない。ではドラえもんズを丸ごと消すしか｣



『待って下さい』



聞き耳を立てていたドアを開け中に入る



「A君…き、君はいつから話を…｣



誰かの声を無視して私は言った



『消して下さい。この私を』

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