【カゲプロ】「メカクシ団におさらばするのはまた何処かで会いましょう系少女だった」 (ページ18)

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病院出勤だーページ18

「おはようございまーす」

「あら、おはようございます。マチさん」

病院のロッカー室のドアを開くと、1週間ぶりの中山さんの姿があった。

すでにナース服に着替えていた彼女はロッカーの扉を閉めていたところだったらしい。

時間はまだ全然余裕があるのを考えると、中山さんは行動が早い人なんだなーと思う。

少しは俺も見習わなきゃだな、看護師として。

「久しぶりですね」

「はい。1週間の休みはどうでしたか??」

「結構充実したんじゃないかと思いますね。多分」

途中で医院長と副医院長に会ったんですよ、なんて口が裂けても言えるまい←

昨日渡された冊子の内容を思い出しながら、ナース服に着替える。

いや、鞄の中にあるんだけどね??面倒くさいのよ、こういうの←

「確か今日は美波ちゃん、ていう子でしたっけ」

「はい。今回も前回の友里ちゃんみたいに、よろしくね。期待してます」

「全力を尽くします」

ロッカー室のドアを閉め、朝の朝礼に出席する。

今日の予定や患者の事、行うべきことを医院長が言う。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

「こんにちは、美波ちゃん。私はAっていうの。よろしくね」

《Aさんですか。よろしくお願いします》

見た目からして中学生ぐらいだろうか。結構大人びている印象を持った。

挨拶と共にお辞儀をするところから見ても、礼儀がなっていることが分かる。

「私のことは気軽に呼んでね」

《はい。分かりました》

うん。笑顔がキュートだぜ、可愛い...←

ここまできて、あることに気付いた人はいるだろうか。

美波ちゃん、実は口から言葉を発しているわけではない。

小さなメモ帳にシャーペンで文字を書いて会話をしているのだ。

数ヶ月前、交通事故に巻き込まれ、声を発することができなくなってしまったらしい。

そして今回は声を出せるようにする手術を行うため、この中央病院に入院しているだとか。

喉に関してはリハビリなどが必要なため、入院期間が長いらしい。

《Aさんはいくつなんですか??》

「年??何歳に見える??ｗ」

《うーん。20代前半くらいですかね。もしくはそれ以下》

うっ、中々鋭いところを突くな。

「うふふ、秘密。女は年に関しては口が堅いんだよ」

《そうなんですか(笑)》

なんて、本当は看護師免許のツテがバレないようにするためだが←