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35人目。 ページ37

「______!A!!」


「ん、ん_______ぇ?」




ふと気がつけば、目の前で朱色の髪の少年がバスケットボールを持って佇んでいた。




「どうしました?」



どこからか不意に黒子が声をかけてくる。

キョロキョロと辺りを見渡すと、どうやら私の真後ろにいたようだ。




「な、なんでもない。びっくりしただけ…」


「そう毎日驚かれても辛いだけなんですが…」


「あぁ、ごめんごめん。
そう気を落とさなくても…」




黒子が落ち込み、それを私がなだめる。
そして、目の前の荻原は「速くバスケしよーぜ?」と苦笑いしながら見つめる。



_____そんな、平凡な日常。




「じゃあ次、黒子が攻めだからなー」


「ちょ、荻原くん。そんな…」


「はーやーくー」


二人は楽しそうに笑いながらバスケットボールに触れ合う。
私は、そんな光景を間近で見ながらクスクスと笑っていた。






『_____本当?』






突然、頭に突き刺さるような痛みが走る。


____"何か"が、抜けている。


今この瞬間にも、その"何か"がわからない。
私が、知らなければいけない"何か"______






『_____行きましょう、Aさん』





『僕達と一緒にバスケしませんか…?』





『Aって時々変なこと言うよな。

人間だからどうとか、人間じゃないからどうのとか、どーでもいーじゃん。

速くバスケしよーぜ?』





……っ…。




黒子テツヤ、荻原シゲヒロ……






あれ…?




荻原って、誰…?








_____________
_______
___





「……ん、んん……おぎ、わら…っ…」



気がつけば、私はベッドの中にいて。
部屋の隅の方で、三葉が悲痛の表情を浮かべていて。




_____そして、ジンが入り口の方で黒子にナイフを突き立てている。





「な、ジン!?」



バッと背を起こし、目の前の光景に目を疑う。

いつもは平然と、何を考えているのかわからない笑みを浮かべていたことに対し、今は引きつった笑顔に明らかな殺意が浮かんでいるのだ。




「…失礼、A様。

貴方の前で人間相手に刃物を使うなど、執事に有るまじき行為でしたね。」



ゆっくりとナイフを収めようとするジン。

その様子に、私は「もういい」と言いながらベッドを降り、ジンを見据えた。



「否、そういうことではない。

そいつは______




黒子は、私の"友人"だ。」

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黒ウサギ - ハーイ(*´▽`*)楽しみにしていますねっ☆ (2014年11月1日 22時) (レス) id: 630c907ecf (このIDを非表示/違反報告)
みなみな(プロフ) - 黒ウサギさん» ありがとうございます(´∀`*)是非是非、これからもよろしくお願いします(`・ω・´)キリッ (2014年11月1日 1時) (レス) id: 0af48c629f (このIDを非表示/違反報告)
黒ウサギ - お話いつも読ませて貰ってます(^○^)続きが気になって仕方がありません;^)更新楽しみにしています(≧∇≦*) (2014年11月1日 0時) (レス) id: 630c907ecf (このIDを非表示/違反報告)
みなみな(プロフ) - 心縷々さん» えーと…私は心縷々さんの作品を読んだことが無いのでアドバイスというより、自分が気をつけていることを言いますけど…一先ず、私は裏設定を大量に作っていたりしますね。物語の中では語られることの無い物語…そういうものが人を惹きつける魅力だと思うのです (2014年9月2日 17時) (レス) id: 0af48c629f (このIDを非表示/違反報告)
心縷々(プロフ) - あの、お願いがあります。私はホラーを書いているのですが、この小説は私の書けないなんか難しい展開が上手いと思いまして…。厚かましいのですが、アドバイスとかもらえませんか?お願いします!作者名はこのままなので…。 (2014年9月2日 16時) (レス) id: 2c93f684a4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みなみな | 作成日時:2014年8月31日 18時

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