13人目。 ページ14
チュンチュン…
「あの…
本当にこの道であってます?」
先陣を切る青峰に黒子が不安気に問いかけた。
自信満々に前へ前へとつき進む青峰は、どこか楽しそうにも見えていた。
現在_____キセキの世代は迷子になっていた。
何故そうなったかと言うと、数分前…
赤司邸にて。
昨日の晩からAの住所を調べ上げ続けた全員だったが、ヒットするはずもなく…
たまたまその後すぐにやって来た、Aの保護者と名乗る紳士的な人にGPSを取り付けていた。
「…ねーねー!!やっと住所わかったんだしさ…Aっちの家行こ!!」
妙にテンションを上げた黄瀬が机に手をつく。
そこに、呆れたような表情の赤司が口を挟んだ。
「…流石に昨日の今日で向かってもAの邪魔になるだけだろう。
もう少し期間を開けた方が…」
「えー!!折角Aっちの(多分)住所わかったってのになんで行かないんスか!?
これは行くべきッスよ!!」
その後数時間、青峰も加わり黄瀬と青峰が騒ぎ続け、現在に至る。
「…ねぇ大ちゃん。本当にこっちなのー?
なんか迷子になってる気がするんだけど…」
木に登って遠くを見つめていた青峰に、桃井は黒子と同じく不安気な視線を投げかけた。
「しかも、執事さんに付けてたGPSもこの辺で途絶えちゃってるし…」
「あ?
うっせーよ。もうちょいで着く気がするからよ!
…?あれ…」
そう言うと、青峰は真っ正面を指差した。
全員がその先に広がる光景に気づき、目を疑うのは、その後数秒もしない出来事だった。
「…ここが、Aの家…か?」
「そうであれば無駄足にはならないのだが…」
赤司と緑間が半信半疑気味に頷き合い、位置確認をしていると、桃井が真っ先に反応を見せた。
「………。
ここ、すっごい綺麗!!」
「んー…なんか、甘い匂いがするよー?」
そうして、ゆっくりと小さな館の敷地内に誘われるように入っていく全員。
手入れの行き届いた美しい敷地内は、色とりどりの花々を咲かせ、甘い香りを漂わせていた。
まるで_________ここだけ違う世界に迷い込んだかのように。
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黒ウサギ - ハーイ(*´▽`*)楽しみにしていますねっ☆ (2014年11月1日 22時) (レス) id: 630c907ecf (このIDを非表示/違反報告)
みなみな(プロフ) - 黒ウサギさん» ありがとうございます(´∀`*)是非是非、これからもよろしくお願いします(`・ω・´)キリッ (2014年11月1日 1時) (レス) id: 0af48c629f (このIDを非表示/違反報告)
黒ウサギ - お話いつも読ませて貰ってます(^○^)続きが気になって仕方がありません;^)更新楽しみにしています(≧∇≦*) (2014年11月1日 0時) (レス) id: 630c907ecf (このIDを非表示/違反報告)
みなみな(プロフ) - 心縷々さん» えーと…私は心縷々さんの作品を読んだことが無いのでアドバイスというより、自分が気をつけていることを言いますけど…一先ず、私は裏設定を大量に作っていたりしますね。物語の中では語られることの無い物語…そういうものが人を惹きつける魅力だと思うのです (2014年9月2日 17時) (レス) id: 0af48c629f (このIDを非表示/違反報告)
心縷々(プロフ) - あの、お願いがあります。私はホラーを書いているのですが、この小説は私の書けないなんか難しい展開が上手いと思いまして…。厚かましいのですが、アドバイスとかもらえませんか?お願いします!作者名はこのままなので…。 (2014年9月2日 16時) (レス) id: 2c93f684a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みなみな | 作成日時:2014年8月31日 18時