警告4 ページ5
『ぐっはっ…』
ぼたぼたと口端から漏れ出す雫。その色は透明なんかではなく、漆黒に包まれたかのような赤だった。
「…………え、吐血!?
マスクとサングラス外しただけで!?」
「ちょっ、及川、お前何してんだよっ!!随分と虐めてやってると思ってたがそこまでするか!?普通!!」
「何勘違いしてんのか知らないけど暴力は奮ってませんからね!?」
血の気が引いたかのように真っ青な顔色で大丈夫か!?と餌に集る蟻かのように私の元へと群がってくる男たち。
あ、あ…
きれいな、顔が、イケメンで、眩しい顔が、近づいてくる…
その美貌、なんて幸せなんでしょう…
これは、天にでも登れる気持ち…
『…ブッハっ』
「また吐血したぁぁ!?」
「香澄さん大丈夫か!?」
『これは、可愛いなんぞ言われてときめいた罰なのか…
いいや、それ以前に呪いが下ったんだ。やっぱり私なんぞがこの澄んだ空気を直に吸っては行けないのよ。
こんなの猛毒も同然だわ。』
「なんか変で意味のわからないことブツブツ言ってますけど!?」
遠くに去年なくなったおばあちゃんが見えてたよ。なんだか三途の川を渡ってしまった気分。
…つか死んでねーし。
するとふと気づく周りの張り詰めた空気。
え、まって。これってもしや私、なんかやらかした？
ごめん、これ、ほんの僅かにある私の中のイケメン耐性が崩壊した時に訪れる症状なんだわ。
そんな、心配された顔で見られると、ちょっと困るんですけど…
てか君顔近い近い!!
と、背中を摩ってくれているらっきょヘッドくんを制し口元についた血液を袖で拭う。
「重症だ!!今すぐ救急車!!」
『いや、マジになんないで。
ちょっとばかし天罰下って血が口から出てきただけだから大したことないよ。』
「そんなの大したことないとは言わねーんだよ!!
死に繋がる病気だ!!あんた、なんか持病でも持ってんのか!?」
『……ええ、そうですね。あえて言うならば、アホに生まれた脳でしょうか。
どうしてでしょうね。私にはあなた達のような煌びやかなお顔が効果抜群のようです。』
「また意味のわからんことを言い出したぞ。」
とりあえず、大丈夫だからと周りからの奇妙な視線を受けながらも立ち上がれば、ふらりと倒れゆく自分の体。
あれ、なんか倒れてるんですけど。
やばい。貧血だわこれ…
「ちょ、え、倒れた!!」
「言わんこっちゃねぇな!!大丈夫なんかじゃないじゃないか!!」
『神よ、私に装備をお与えください…』
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未完成。(プロフ) - 続きみてぇ！！！ (2022年4月20日 14時) (
レス) @page11 id: a30b549139 (このIDを非表示/違反報告)
萌戯(プロフ) - すっごく面白いです！これからも応援しています！更新頑張ってくださいね！ (2020年3月11日 16時) (レス) id: 94553c1dd3 (このIDを非表示/違反報告)
めーぷる - インナーマッスルが鍛えられる良い作品ですね(真顔)《訳めちゃめちゃ面白いです 笑いすぎてお腹痛いくらいです！これからも更新頑張ってください》 (2020年1月24日 10時) (レス) id: f01d8b6a59 (このIDを非表示/違反報告)
水面雫(プロフ) - アイクルトさん» ありがとうございます!!自分で作ってると面白いかなんてわからないのでそう言って貰えるととても嬉しいです!!更新頑張ります!! (2020年1月16日 19時) (レス) id: 8bb0b72cc6 (このIDを非表示/違反報告)
アイクルト - 面白かったです！思わず吹き出すくらい←更新、頑張ってくださいね！！応援してます！ (2020年1月15日 22時) (レス) id: ef72670758 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水面雫 | 作成日時：2020年1月14日 14時
