治くんは、おさまらん。 (ページ29)

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治くんは、怒りがおさまらん。ページ29

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暫く抱き合っていた私たち。

しかし、突然治くんが、ガバッと顔を上げて、私の方を見る。

そんで、急に「正座や正座！！」と、勢い良く言ってきたので、意味不明ながらもその気迫に押され、大人しく正座する。

必然と立っている治くんに、見下される形になる私。

恐る恐る治くんの顔を見上げると、そこにはハッキリと怒りの表情が浮かんでいた。

.......これは、お説教と言うやつですか。

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「お前は.......！！

なんで、そんな危機感ないねん！！

まずそもそも、なんでストーカー被害やって騒いどんのに、男と二人っきりになんねん！！」

『.......そればっかは油断した私が悪いわ。

ほんま心配かけてごめんな.......？』

「んぐっ、上目遣い可愛い.......って、

そうやない！心を鬼にするんや俺！！←

そんで何よりやな！！

さっき俺を守ってくれたんは、頼もしかったし、最終的に誰も怪我せんかったから良かったけど、、、

でも、そんなん結果論や！！

ナイフ相手に立ち向かうとか危なすぎんねん！

万が一のことがあったらどうすんねん！！
てにかくめっちゃ心配したんやからな！！」

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怒りがおさまらん様子の治くん。

確かにホイホイ油断して着いてって、
二人っきりになったんは、私が悪いわ。

けど、、、ナイフ相手に立ち向かって危なかったんは、そっちも大概やろ？

これに関しては私も怒る権利はあると思うねん。

やって.......

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『こっちやってめっちゃ心配したんやからな！！

ほんま治くんのドアホ！！

元はと言えば、先にナイフに向かってったんはそっちやろ！？？

というか、万が一の事があったら困るんはそっちやないん！？

アンタにはチームの事もかかっとんねんで！？

とにかくお願いやから、もうやめてやっ.......

ほんまに、治くんが危険な目に合うんは、
自分が痛い思いをするよりも、

ずっとずっと.......嫌やねん。』

「A.......っ」

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治くんは、私の名前をそっと呟き、、、

顔を真っ赤にして鼻血を出した。

.......え？

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「はぁ！？なんなん！！？
なんでそんな可愛いん！！！？

今の俺やなかったら絶対食われとったで！？？

ほんまにそんな可愛い顔で、
そんな可愛いこと言うとか、

アホ以外の何もんでもないやろ！！！！←」

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と、謎のキレ方をしていた。

ていうか、周りの皆が空気すぎるのは気にしちゃ負けやで？？

治くんは、怒りがおさまらん＿＿＿＿？

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