美門翼には双子の妹がいました。〜立て籠り事件版 〜

☆ ページ32

アーヤ視線



花音ちゃん?!
皆が花音ちゃんの所に駆け付けた

そして私は前に翼が言っていたことを思い出した

花音ちゃんは水がトラウマだって

目の前の花音ちゃんはハァハァと荒い息をたてていた

翼「花音１回深呼吸しよ」

そう言って翼が花音ちゃんを落ち着かせる

皆が花音ちゃんの周りに集まっていると後ろからｶﾞﾀｯと音がした

それで振り向くと

彩「えっ」

西畑さんが私を椅子で殴ろうとしていた

というかもう振り下ろせば殴られる!!

ｸﾞｲｯ

ｶﾞｼｬﾝｯ!

上「お前なにしてんだよ」

私は上杉君に腕をひかれてセーフ

それで上杉君が西畑さんを睨み付けた

それで近くにいた忍が気付いた

忍「こいつ、結構ヤバいぞ」

ヤ、バい？

忍「すっげぇ殺意がある」

えっ...?!

じゃあ今のも私、を？

そう考えると恐ろしかった

『ご、ごめんな、さい...!!間違えちゃっ、て』

か弱い声で言う西畑さん

でも殺意があるようには全く見えないよ？

忍「ここは空野に聞くのが１番だな」

それで忍が空野さんを呼んだ

空「なに？」

その姿はほんとに綺麗だった。長い黒髪に白いカチューシャをつけてるんだ

私がうっとり見ていると嫌そうな顔をした

空「この人ヤバい。」

その指差した方には西畑さん

空「か弱いふりしてるね。中身はなんかごちゃごちゃしててわかんない。まぁ全部計算してるっぽいよ」

"計算"という言葉で私と忍は上杉君を見た

すると、上杉君はめんどくさそうに頭をかきながら言った

上「なんかこのチームだと俺、数学担当っぽいけどさ」

うん、そーだよ！

上「計算が入ってても女は女じゃん。俺は全くわからん」

あぁ、女嫌いが勝っちゃったか。

あっ、女心なら黒木君かな？

でもこの子の性格が今一わかってな...えぇ?!

彩「いない?!」

見ればさっきまでそこにいたはずの西畑さんがいなくなっていた

上「えっ、消えたか?!」
空「いや、気持ち悪いくらい声はするよ。」

え?!どーいうこと?!

忍「え?西畑ならそこに浮いてるぜ?」

その言葉に私達は目が点になる

浮いてるって、え？

すると、若武が顔を出す

若「そいつ幽霊なんじゃねーの？」

確かに幽霊だったら忍が見えてるのも理解が出来るかも

忍「いや、幽霊だったら物とかに触れない。普通だったら突き抜ける」

た、確かに椅子持ってたよね。

北「七鬼って透けてたらなんでも見えるの？」

北野君が聞いた

忍「ん、大抵は」

すると若武がﾊﾟﾁﾝと指を鳴らした

若「透明人間だ！」

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